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N323 1
今回からガイア・アソシエイツで設計した集合住宅N323を紹介します。

この計画は東京下町の観光地近くに新築する賃貸の集合住宅です。
観光地近くと言っても観光客がワサワサ通るメインルートからは若干外れています。
つまりここに住めば・・・交通の便が良く便利な立地で観光地もすぐ近く、だけど割合静かで下町情緒(物価も安い)もある、という事になるでしょう。

敷地は下町にありがちな建物がお互いギリギリに建て込んでいる所だったので、既存建物があると状況がよく分かりませんでした。
北と西の2方向が前面道路の角地だったのでまだ良かったといえるかもしれませんが、残りの2方向は隣地境界もはっきりしないような状態でした。
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計画に先立って敷地測量をするのですが、既存建物を解体するまで建物が邪魔で測量を完了できませんでした。
その上、既存建物解体期間はなんと予定で5ヶ月(実際には6ヶ月)かかる事が分かりました。
正確な敷地測量図が無かったのは、設計を進める上では厳しい話でした。
悪くすると測量後に新しい測量図に合わせて設計変更をする必要もあったりするので・・・。
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また、構造設計に必要な地盤調査も、敷地内に調査できる空地が無かったので既存建物解体前にはできませんでした。
仕方がないので、ある程度解体をした時点で一部2階床を撤去し、ボーリング調査の機材を建物室内に入れて調査を行うことにしました。
それらが完了するのを待っている訳にもいかないので、設計は先行して進めていく事にしました。

続く。

KS

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[2024/04/09 09:19] | N323(集合住宅) | page top
PUBERTY 2
MITSKI PUBERTY 2
日系アメリカ人シンガー・ソングライターMITSKIの2016年のアルバム「PUBERTY 2」を紹介します。

ミツキ・ミヤワキ君は日本生まれで、父親がアメリカ人、母親が日本人、現在ニューヨークで活動している模様。
歌声は、すぐに日本人と分かるべちゃっとした声質とは違います。
音楽だけ聴けば欧米人かと思うのではないでしょうか。

曲調も同様で、国籍がどうのこうのという事とは無縁のようです。
シンガー・ソングライターのアルバムとしては重量感のある音で、良い意味でグランジっぽさもあるように思いました。
なかなか説得力のある音楽です。
MITSKI 2
アルバム・ジャケットは何気ない写真なのですが、何か内にある問題を訴えたいのでは、と感じました。
タイトルと関係あるんでしょうけどね。
なにせ僕が歌詞に興味が無い人間なもんで・・・。

残念なのはアルバムが短い事。
レコードが復活したせいか、最近短かめのアルバムが多いのです。
(レコードって確か内側の音が悪いんで収録時間を短くするうるさ型の演奏家も昔はいたと思います。)
でも、トータル31分では「他の事に気を取られていたらいつの間にか終わっていた」っていう感じです。

KS

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[2024/04/07 10:53] | 音楽 2 | page top
YOSHIWARA
大吉原展-
上野の東京藝術大学大学美術館で「大吉原展」を見ました。

ネット上でも結構叩かれたようですね。
当初のサイトの予告を見る限り、大事な部分が抜け落ちており、「江戸アメイヂング」などと調子に乗って宣伝していると言われても仕方ないかもしれません。
藝大に通っていた時にも教授が「昔は授業が終わると学生は先生に連れられて吉原に出かけたものだよ。」などと嬉しそうに話していましたから、世間から非難されるまで何が悪いのか意識していなかったんじゃないですかね。

ホームページでも火消しに躍起ですが、「広報の表現」が悪かったという事に問題点を絞っている感じが小役人的で小ずるい印象を受けました。
つまり、「展示自体は何の問題もないので変更の必要なし」という事で強行しましょう、という感じ。
因みに最初のピンクの「江戸アメイヂング」のチラシは消えていましたよ。

その一方、この騒動の元である批判はごもっともなのですが、吉原は昔(1957年頃)になくなっていますし、今回の出し物は主に江戸時代の吉原なのです。
それを声高に非難するエネルギーがあるなら、現在も日本で続いている差別や買売春にも目を向けて継続的に戦ってほしいものです。

実際に会場に行ってみると何事も無かったかように執り行われていて、ある意味地味な展覧会でした。
客も年寄りばっかり。

KS


ここからは展示に関して。
次の作品は「吉原仲の町図」です。
花魁が待っている客のところへ出向いていく図のようです。
すらりとした立ち姿の花魁であります。
吉原仲の町図-
次は「花魁」というタイトルですが、モデルになった女性は「自分はこんな顔してない!!」といやがったそうです。
浮世絵以外での花魁の肖像画は珍しいのだけれど、モデルさんは気に入らなかったのでしょう。
花魁-
次は夏の暑い時期の様子でしょう、しどけない姿で太夫が座っています。
今ほどではないにしても、夏は着物着てるのって暑いですよ。
納涼美人図-
かといって次は冬でしょうが、まるで布団を巻き付けているようです。
豪勢に見せるのが粋だというのかもしれませんが、こんなに着込んでは、肩も凝ったことでしょう。
かんざしも重そうです。
首が痛くならないか、なんて余計な心配をしてしまいます。
新吉原全盛七軒人 松葉屋内粧ひ にほひ とめき-
展示最後にあったのは吉原の大見世の模型なのですが、ただの建築模型ではありません。
内装・調度品も凝っていますが、なにより人物(人形)が辻村寿三郎の手によるもので趣があります。
この人は置屋で育ったそうで、こういう商売の女性達に向けるまなざしが人より深いです。
その美、その悲哀、どうにもならない運命を生きる諦観。
それが花魁の表情に表れています。
IMG_3066-.jpg
ちょっと覗いてみたくなる廓の2階です。
ふーん、こんなところだったのか、吉原って・・・と模型の周りをぐるぐる回って見てしまいました。
CGで再現した吉原の街全体もあり、なかなか充実した建築の展示でした。
IMG_3073-.jpg
そもそもこういった花街は古今東西栄えた大都市には必ず存在し、人々を引き付けていました。
その中でも吉原は、江戸文化の中の着物・調度品・芸能など多岐にわたって洗練された廓の文化を生み出した流行の最先端でした。
町民、武士だけではなく、大名をも惹きつける魅力があったのです。
もちろん、太夫や遊女たちは経済的事情で売られてきた気の毒な被害者です。
しかし、そんな中にあっても彼女たちには彼女たちの生活があり、同じ廓の中で暮らすならせいぜい楽しんで生きようと思った者もいたでしょう。
己が美貌を誇り、美しい衣装を楽しみ、芸事に打ち込む、そうでもしなければ苦しいばかりだったことでしょうし。

SS

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[2024/04/05 07:51] | アート 4 | page top
PRETTY LIKE BLOOD
SRBGENk PRETTY LIKE BLOOD-
新御徒町駅近くにあるMOGRAG GALLERYでSRBGENk個展「PRETTY LIKE BLOOD」を見ました。

この画廊は以前、渋谷のディーゼル・アート・ギャラリーで出張展示(?)をしていて良かったので、一度行ってみたいと思っていました。
都内ですが、うちからは行きにくい場所にあるので・・・今頃に。
SRBGENk PRETTY LIKE BLOOD 2-
画廊の特色として「日本のロウブロウアート」を提唱しているのだそうです。
アカデミズムに囚われない一般大衆の芸術を紹介しているのが他の画廊との違いでしょうか。

さて、今回の展覧会は・・・
「内包するダークなエロスと真っ赤なお花畑。
底知れない女性たちの溢れる美しき血を描く、甘美で耽美な世界。」
なのだそうです。
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作品を見て、この画家は・・・妻は「小さい頃から幼児虐待を受け結婚してからもDVを受けている女性」に違いないと言うし、僕は「ヘロインがやめられないスコットランド人」だと思いました。
画廊の人が言うには、見た目はおっかなそうだけど生真面目な日本人のおじさんらしいです。

全般的に見ての通りの絵ですが、ちょっと面白かったのが次の絵。
角度によって違う絵に見えたり動いて見えるレンチキュラーって昔からありますが、そのような仕掛けの絵でした。
中央の絵が見る角度によって左や右のように変化します。
こういうのを「絵画ではありえない幼稚でくだらないギミック」などと決めつけず、上手く使うと面白いかもかもですね。
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KS

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[2024/04/03 10:22] | アート 4 | page top
つかの間の停泊者
銀座メゾンエルメスフォーラムでニコラ・フロック、ケイト・ニュービー、保良雄、ラファエル・ザルカという人達による「ダイアローグ2『つかの間の停泊者』」という展覧会を見ました。

前回に続き「コンテンポラリー・アートというプラットフォームにて生成される自然と人間のエネルギーの循環や対話の可能性を考察するもの」なのだです。

まず、このタイコから。
保良雄の作品で、太鼓の上にときどき落ちてくるエッセンシャルオイルによって、音がします。
するとその近くにある藁の繊維で作られた(紙のように見える)円柱状のドームの中にある照明が点灯する仕組みです。
トトン、トトンという音が静かなギャラリーの中に響きます。
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次がその藁ドームの中です。
繊維が荒いので、向こう側の光も透けて見え、中にいると東南アジア(?)の小屋の中の雰囲気です。
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写真左側がこの藁ドームの外観ですが、係に人に言われなければ、中に入れるとは思いませんでした。

次の中央の一列縦の写真、これだけでは何のことやらわかりませんが、手のひらに水を受けているところの写真なのです。
曰く、ネパールで出会った僧に、「水は賢者にも愚者にも必要なものであり、彼らの生命を支えている。
このことを自覚しなければならない。
異なる人種間で争いがあっても、結局は誰もが同じ水を必要としているという事実に行きつく。」といわれたことに基づいて作られた作品なのだそうです。
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そして次はその横にあるネパールのアンナブルナで採取した氷河を閉じ込めた作品です。
アンナブルナとは、サンスクリット語で「豊穣の女神」という意味だそうで、やはり水はすべての生き物にとって必要欠くべからざるものだということでしょう。
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次はケイト・ニュービーのセラミックの作品「いつも、いつも、いつも」です。
まるで立体地図のように見えますが、よく見るとところどころのくぼみに水が溜まったような釉薬のたまりがあります。
ほんとうに水のように見える部分もあるので、この上を歩いて確かめに行きたくなるのですが、作品なので遠慮しました。
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最後の写真は、壁にかかっているのが二コラ・フロッグの作品で、手前の木できたオブジェがラファエル・ザルカの作品です。
まず二コラ・フロッグ。
「水の色、水柱」というタイトルで、青と緑のきれいな海の写真かと思いきや、これが一筋縄ではいかないのです。
海洋から外洋方向に地理的に構成された65枚の写真は、マルセイユ市が公園の中心部に排水を流出してきたことにより、これらの水域にも影響がでいることを水の色から確認しているのだそうです。
この人の他の写真作品は、水中を漂う植物の姿を追うものが多かったですが、どれも美しくて、精度の高い技術を感じさせます。
しかし美を追求するだけではなく、気候変動・生物多様性の低下・地球規模の生物圏への変化にそのまなざしを向けているようです。
ラファエル・ザルカの木の立体作品は、ベンチかと思いきや別の使い方をするものでした。
スケートボードでこの作品の上を飛び乗ったり滑り降りたり。
映像があったので、「ああ、こんなことに使うものなのか」とようやくわかりました。
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SS

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[2024/04/01 13:24] | アート 4 | page top
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