![]() 招待券があったので、上野の森美術館で「VOCA展2023」を見てきました。 ![]() 「平面の領域で国際的な活躍が期待される、高い将来性のある若手作家の支援を目的に、VOCA展実行委員会と上野の森美術館が主催し、毎年開催している美術展」で、「今回の展示に出品したのは、コレカラを期待される新進気鋭の作家29名」との事です。 会場写真の左端がVOCA賞だそうです。 ふーん、これがグランプリってことですか。 私には具象的過ぎて、あんまりいいとも面白いとも思えませんが・・・! ![]() 次の方には興味を持ちました。 午前1時の3人の人物を描いてます。 犬を散歩させているおじさん、森の中にたたずむ作者、お仕事帰りの芸者さん、それぞれの人生があります。 色彩がきれいで、人の眼を引きます。 ![]() 次は、コロナが始まってからの作者の1ヶ月を描いたものだそうです。 なんだ、毎日ゴロゴロしてただけか?! 外出もできず、やることもなくて、手持ちぶさただった日々を表しているのでしょうか。 よく見ると30日分あって、カレンダーのように1枚1枚が週ごとにレイアウトされています。 一見全部同じように見えますが、印刷ではなく手描きなのでしょう、Tシャツのロゴの書体が毎日異なります。 ちなみに30日分を綴じた画集も販売されていましたが、どうでしょうねー、どれも同じようなのにとても高価! ![]() 次は、顔、顔、顔のコラージュです。 面白い?!それとも不気味?! それは見る人の心理状態に左右されるでしょう。 やはり人の顔というのは、注視する対象となるのでしょう。 画面の人物から放たれる視線が妙に気になります。 ![]() これもまたヘンテコな絵です。 何がヘンテコなのかというと、人物の顔や手の大きさがバラバラで、よく見ると遠近感や視線の高さもめちゃくちゃです。 構図は右側が重くて偏っているため、それもこの絵に強い不安定感を与えています。 ![]() 最後です。 これって初めて見ましたが、ガラス窓の向こうに写真(?)絵(?)が貼り付けてあります。 窓のガラスが型板ガラスなので、絵がはっきりと見えず、それが割といい感じを出しています。 昔風の木の窓から見えるなんとなくノスタルジーを感じさせるひなびた風景。 昔見た景色を見ているような、そんな気分になります。 ![]() みなさん個性的で、わりと面白かったです。 いろいろな事を日々感じて、考えて、創作活動しておられるのですね??? SS |
![]() ウィスキーは製造工程の最後に樽に入れて熟成します。 その時、水分やアルコール分が蒸発して目減りしますが、それを「天使の分け前」と言うのだそうです。 この映画は、それがタイトル(原題もTHE ANGELS' SHARE)になっているウィスキーにまつわるお話です。 といっても、監督がイギリス人のケン・ローチ君なので、真面目だけど一筋縄ではいかない何とも可笑しいお話になっています。 一言で言えば、グラスゴーでトラブルを繰り返す粗暴な若者がウイスキーを知る事で成長していく(?)といった感じ。 グラスゴーといえばスコットランド最大の都市で、スコットランドといえばスコッチ、つまりウィスキーです。 だからといって「そんな映画・・・面白いのかな?」と思うかもしれませんね。 ![]() この際、騙されたと思って見てみるべきでしょう。 カンヌ国際映画祭でも審査員賞を取っています。 (賞と映画の面白さとは合致しない場合も多いですが・・・。) 前半は社会の底辺で生きている面々のダメな生活が暗く描かれていますが、後半になると「あれれ」という展開になります。 話の構成から、同じくケン・ローチ君が監督した「エリックを探して」を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、正解です。 二つの映画、どちらも見て損はないでしょう。 彼は社会派の監督なので厳しい現実を描き切ったシビアな作品も多々ありますが、途中からユーモラスなタッチで展開するものもあり、そちらが僕の好みなのであります。 ところで主役のポール・ブラニンガン君、前から誰かに似てると思っていましたが、ナインティナイン(お笑いコンビ)の若い頃の岡村隆史君じゃないですか。(写真だとちょっと違う感じだけど) ![]() ブラニンガン君は、失業者だったところを地元グラスゴーでスカウトされたようです。 役者の経験は全く無かったそうです。 この映画への出演は、彼にとっても映画の筋をなぞるような人生の大きな転機だったのですね。 ともあれ、久しぶりに見て楽しくなりました。 KS |
ガイア・アソシエイツで設計したH717の紹介の続きです。
今回は階段で2階に上がって通路を歩き回ってみましょう。 まずはこちらへどうぞ。 両側の壁は真っ黒です。 前々回に書いた通り、ここもパブリックゾーンなのでモノトーンの世界です。 ![]() うねうねの手摺に沿って上がっていくと、2階のホワイエです。 ジャングルの中から原住民が太鼓を叩いている音が聞こえてきそうな(??)わけわからん雰囲気です。 ![]() で、奥の青いドアを開けると・・・・。 中にはタイムトンネルがあって、次の間へと続いていきます。 実は現実世界から異界へワープするのがこのタイムトンネルなのです。 ![]() ほらー、頭がぐらぐらしてくるでしょう。 普通じゃない体験ができる貴重な空間です。 ![]() さて、そこから戻って・・・次も十分ワープしそうな空間ですが、実は2つの部屋をつなぐ通路にすぎません。 両側がガラスなので、向かい合う面が写り合い、反射し合って不思議な空間になっています。 ![]() その通路から身を乗り出せば、下のパーティールームが見えます。 照明もここにふさわしいインパクトのあるものが欲しかったので、6つの球が三角形を構成するシャンデリア状のペンダントにしました。 実はパーティールームの床も中庭同様「カフェウォール錯視」のパターンを試してみたのですが、こちらは目地がほとんど目立たないため、錯視が起こりませんでした。 ふーん、錯覚を起こすのには目地も一役買っていたのですね。 ![]() SS |
![]() 浅草橋のTODAYS GALLERY STUDIO.で「変わる廃墟展2023」という写真展を見てきました。 小さなギャラリーですが作品は結構多く、16人のグループ展でした。 見た感じこんなふうです。(受付の人、ヒマそう・・。) ![]() 最近、廃墟をドローンで撮影する人が増えてきたようで、人が近寄れない場所でも映像に撮れるみたいです。 これもたぶんそのひとつでしょう。 廃墟マニアには有名な場所らしいです。 ![]() これはマンモスくんのようですが、元はなんだったんでしょうね? テーマパークか博物館か? 建物が朽ち果てた後にも、こうして展示物だけが緑に埋もれて残っているのか・・・? ![]() 倉庫に残されたクラシックカー、持ち主の思い入れが感じられる車です。 どういう事情でここに取り残されているのか? 持ち主は亡くなって、そのままにされているのか? ![]() こりゃまた不気味な目つきの人物です。 偉人なのでしょうが、誰?! ![]() 最近、廃墟が好きな人が増えているように感じるのですが、気のせいか? かくいう私も廃墟には心惹かれるものがあるので、人の事は言えませんが。 どうして廃墟なのか? 何に惹かれるのか? 廃墟を見ていると、それが出来たときの持ち主の熱い気持ちと、何らかの事情でそれらがうまくいかず、手放すか放置するしかなくなった虚しさ、無念さを感じます。 放置された結果、樹が茂り緑が侵入し、(あるいは雪が積もって)変容していくのですが、人間の思いとは別に、廃墟はただただ静かにそこにあります。 その静寂の中に、時の流れとともに滅びゆくものの美しさがひっそり潜んでいます。 それが廃墟に惹きつけられる理由でしょうか。 SS |
![]() めぐろパーシモンホールでスコペルタフィルハーモニー交響楽団の定期演奏会を聴きました。 名前も聞いたことない楽団でしたが、「東京藝大生と若手アマチュア音楽家が創る、新しい形のオーケストラ」なのだそうです。 曲目は チャイコフスキー/幻想序曲「ロメオとジュリエット」 ラフマニノフ/交響曲第2番 ホ長調 作品27 ![]() 大枚をはたいて有名演奏家のコンサートに行くのも良いですが、クラシック命の人か金持ちでもなければそんな事しょっちゅうできないと思います。 (お金ももったいないしね。) それよりもこのようなコンサートに出かけて、日常的に生の演奏を聴いた方が遥かに楽しいのでは。 この楽団も、(文化果つる)目黒に月一回ぐらい演奏に来てくれると良いのですが・・・。 ところで、前回のコンサートで味を占めたので、今回も最前列の中央で聴きました。 やはりこのポジションは最高。 上の写真みたいに音楽が近いのだ。 KS |