不思議惑キン・ザ・ザコンゴにも似た名前の都市がありますが、これはソ連の1986年のSF映画です。
僕も21世紀になった頃、多分リバイバル上映ですがはるばる錦糸町(これもちょっと似た名前)まで見に行った覚えがあります。
今回は、(こんなカルト映画の)ソフトが売り出されていて、それも安くなっているのを知り買ってしまったのです。
「買ってしまった。」と言ってしまう感じは、映画を見ていただければ分かっていただけるでしょう。
内容は、デストピア・コメディーなどと言いう人もいますが、全編人を食ったような元祖オフビート話が続きます。
見ていて楽しいんですが、見るたびに寝てしまいます。
それほど面白いんですね!
実は、映画館で見た時はいまいちピンと来なかったのですが、家で何度か見たらやっと良さが分かりました。
なぜ何度も見てからなのか、と言うと毎回寝てしまった部分をつなぎ合わせなければならなかったからですね。
この映画は、「ク~」という間抜けな会話とポーズにはぐらかされなければ、至って生真面目で繊細な傑作なのです。
特筆すべきは惑星プリュクの乗り物やメカでしょう。
どれもボロそうなんだけれど、見た目より機能はハイテクです。
空も飛びます。
そしてそのデザインが最高。
最初に見たくなったきっかけは、ポスターで見たこれらのばかげた乗り物です。
(当時、同じような嗜好の友人にもしつこく見るように勧められましたが・・・。)

けれど、(ハリウッド映画なんかでは大々的に宇宙船を飛ばす)見せ場であるはずの星間移動は一瞬で、というかよく見ていないと見落とします。
黒澤明的省略手法なのでしょうか、節約なのでしょうか。
話が分からなくなるので、気をつけて鑑賞しましょう。
さてこの映画、当時のソ連の検閲を通すのは大変だったと思います。
が、社会批判をしているみたいでしてないみたいな、この間抜けなムードでにゅるにゅるすり抜けたんでしょうか。
ソ連では大ヒットしたそうで、映画のギャクが今でもロシアで通じるそうです。
ゴルビーも見たのかな。
この日本での超マイナー映画も、デジタル・リマスター版BLU-RAYやDVDで簡単に見られるようになりました。
この際、皆さんもぜひ繰り返しご覧ください。
KS