上野の国立科学博物館で「恐竜博2019」を見ました。 恐竜展は久しぶりです。 子供がチビの頃はせがまれてよく行きました。 が、子供が大学~大学院で恐竜の研究をするようになってからは、逆にあまり行かなくなりました。 最近、恐竜展がマンネリ気味に感じられたからかもしれません。 子供から招待券を貰って行ったのですが、子供がチビの頃はこんな事が将来あろうとは思ってもみませんでした。 今回は、謎だらけの恐竜デイノケイルスの展示があるということで、久しぶりに興味津々でした。 デイノケイルスは長い間「大きな腕」の化石(小さく前にならえのような次の写真)しか見つかっていなかったからです。 僕も長い間気になっていました。 分からないことって知りたいですよね。 そして今展覧会でその全貌が一般にも明らかになったのです。 この日を待っていましたよ。(大袈裟ですが) 次の写真がデイノケイルスの頭骨の実物化石です。 こういったもろもろのものが発見されたんで全身が分かったのですね。 手が大きいだけあって、全身骨格を見ると図体もデカく、なかなか迫力がありました。 なんでこっちにも頭骨があるの、と思われるかもしれませんが、こちらはレプリカの骨で組み立てていると思います。 けれど肉や皮を付けた想像図が恰好悪い。 こんなヒョットコかピエロみたいな恐竜がいたんでしょうかね。 お前は七面鳥かって、七面鳥にも似てないな。 悪口の言いにくい恰好悪さです。 (動物はカッコの良し悪しじゃないですけどね。) 常々、復元作業は作り手次第でどのようにでもなってしまう、と思っているんで、僕はこんなの信用できませんね。 勿論、色や羽毛や顔つきは適当(つまりデタラメとは言わないけれど作為)でしょう。 マスコミ受けにも配慮しているのかもしれませんが、もっと長い時間よく考えてからこういうものは見せてほしいと思います。 恐竜に関する「こんなだったんじゃないか」って、幼稚で短絡的な思いつきが背後にあるような気がします。 昔からね。 一緒に行った妻は、デイノケイルスがあまりに恰好悪いんで、同じように「ヘンテコな腕」が先に発掘されてその後全体像が判明したテリジノサウルスのモデルを買って喜んでいました。 今回の展覧会と全然関係ないじゃん。 (ミュージアム・ショップで、なついてきたガキンチョにテリジノサウルスを見せたら、悲しそうに首を横に振っていました。) 話は違いますが、マチュ・ピチュの遺跡に屋根がちゃんとあって人が普通に生活していたら、それほど観光名所になっていなかったかもしれません。 建築工事でも、一番楽しいのは作っている経過を見て完成を想像する時です。 そして恐竜も、分からない部分を空想するから面白いのでしょう。 全体骨格が判明して、精度の高いCGで再現されたりすると案外退屈なものです。 今回それがよく分かりました。 KS |
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