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LOVE AND POETRY
ANDWELLAS DREAM LOVE AND POETRY
イギリスのロック・バンドANDWELLA'S DREAMの1969年のアルバム「LOVE AND POETRY」を紹介します。

メンバーのデイヴ・ルイス君がリード・ヴォーカル、ギター、キーボード、作詞作曲を一手に担っているので、彼のワンマン・バンドと言えるかもしれません。
このデビュー・アルバムは、映画「イエロー・サブマリン」的というかピーター・マックス的なイラストのお陰もあって、英国サイケデリアの隠れた名盤と言われています。
僕の印象としては、ジャケットを見て期待する程には音はサイケではないように思うのですが・・・。
それよりも、当時の音楽の多彩で良質なアウトプット例として楽しむのが良さそうです。
ANDWELLAS DREAM
その後、グループ名をANDWELLAに短縮(夢をあきらめたのか?)して2枚のアルバムを出しています。
まずは1970年の「WORLD'S END」。
このアルバムは一般的に影が薄いのですが、聴き応えは3枚の内で一番だと思います。
楽曲も粒ぞろいで素晴らしく、ルイス君のソウルフルなヴォーカルもよく合っています。
演奏は骨太(ザ・バンド丸出しの曲はやめてほしかった)で、オーケストラやホーンの音も案外効果的です。
ドラマチックな曲も程よく配してあり、アルバム全体としては抒情的な正統派ブリティッシュ・ロックと言えるでしょう。
欠点は、サウンドを反映していないキリストの暗いジャケット。
(関係ないけど、ジェレミー・ブレッド主演のテレビ・ドラマ「シャーロック・ホームズの冒険」のホームズの部屋にもこのキリストが飾ってありました。)
ANDWELLA WORLDS END
そして、ラスト・アルバムは英国スワンプの(これまた)隠れた名盤と言われている1971年の「PEOPLE'S PEOPLE」。
このアルバムも悪くないのですが、僕自身スワンプ(アメリカ南部の泥臭いサウンド)が特に好きってわけではないので。
ANDWELLA PEOPLES PEOPLE
このようにひとつのグループのジャケットを並べてみても60年代と70年代のムードの違いがよく分かりますね。

さて、彼らのアルバムはよく「隠れた名盤」と紹介されますが、とどのつまりは発売当時全く売れなかったんですね。
でも、「売れたけどやりたい事はできなかった」のと「売れなかったけれどやりたい事はできた」のとどちらが良いかと言えば、長い人生で見れば絶対後者だと思いますけど、如何でしょうか。
「生活もあるんだから青臭い綺麗ごとを言うな!」という現実的な意見もあるでしょうけど、それはどんな分野でも「悪魔と取引した」人達の言訳ですね。

KS

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[2022/09/23 11:03] | 音楽 | page top
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