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THE VAMPYRE
吸血鬼ラスヴァン-
ジョン・ウィリアム・ポリドリ著「吸血鬼」を読みました。

知っているようで知らないもの、昔読んだけれど再確認したいものなどを時々読んでいます。
どんな本があるかというと「フランケンシュタイン」「カーミラ」「吸血鬼ドラキュラ」「ねじの回転」「ドクトル・マブゼ」「ロボット」などなど。
どうもゴシックやヴィクトリア朝に偏っていますね。
フランク・ヴェーデキント君の「地霊・パンドラの箱」や夢野久作君の「ドグラマグラ」も読み直さなくては。

さて、ポリドリ君はバイロン卿(代表的ロマン派詩人)の主治医(兼夜のお相手?)でして、彼も「ディオダティ荘の怪奇談義」(詳しくはココを参照)に参加しており、それをきっかけに書いた小説がこれです。
その時バイロン卿の書いた「小説の断片」を、ポリドリ君が小説として膨らませたという事なのだそうです。
でも両方を読んでみれば、「吸血鬼」はバイロン卿の話の続きというよりも、ほぼポリドリ君のオリジナルだと分かります。
発表は1819年(日本はまだまだ江戸時代)で、当初は著者はバイロン卿という事にされていました。
John William Polidori
この小説は吸血鬼モノの元祖のように言われています。
但し、吸血鬼自体に関しては東欧をはじめ世界中に伝承があり、ポリドリ君の発明という訳ではありません。
小説は短編ですが内容は盛り沢山で、なんだか粗筋を読んでいるような感じでした。
資料的価値はあるのでしょうが、特に感銘を受ける内容ではないと思いました。

ディオダティ荘の怪奇談義がきっかけで生まれた小説は「吸血鬼」と「フランケンシュタイン」(こちらはメアリー・シェリー著)の2冊ですが、どちらも著者があまりに若い。
早熟で文才があったのか、バイロン卿やパーシー・ビッシュ・シェリー君(代表的ロマン派詩人/メアリー君の恋人で後に夫)に手伝ってもらったのか・・・?
詳しく調べていないので分かりませんが、とても20代前半の人達の書き物ではないように思いました。

ところで今回の小説は「吸血鬼ラスヴァン」という英米古典吸血鬼小説傑作集の中に見つけました。
「吸血鬼」のタイトルが「吸血鬼ラスヴァン」と改題されていました。
こういうのってとても分かりにくいですね。

何度かブログにも書いていますが、歴史的吸血鬼小説の日本語タイトルがどれも定まっていません。
説明的な分かりやすさよりも簡潔な原題にこだわって統一して欲しいものです。
「吸血鬼」「カーミラ」「ドラキュラ」という風にね。

KS

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[2024/02/01 08:31] | | page top
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