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惑星トラリス
惑星トラリス-
馬車道にあるBankART KAIKOで松本秋則+松本倫子の「惑星トラリス」展を見ました。

この人たちの展覧会は、実は前にもBankARTで見たことがあって、その時はさほど良いとは思いませんでした。
それというのも、KITANAKA BRICK & WHITEの共用部分や各階店舗のあちこちに、遠慮がちに置かれていたからです。
単発でこの手のネコの絵を見ても、ああ、カラフルなネコね・・・ぐらいにしか思わなかったのです。
松本倫子がカラフル・ネコを作って、松本秋則が竹で作った小さな楽器をぶら下げる、というスタイルなのですが、なにしろ小さな楽器なので、ひとつふたつぶら下がっていても、あまり目立たないのです。
ひとつひとつはかわいい音を立てているのですが、道行く人もちょっと立ち止まって見る人はまばらでした。

ところが今回は、BankART KAIKOのギャラリー全体の広いスペースを取って独自のワールドを展開しています。
これだけのボリュームになって初めて❕❕❕というインパクトが現れたと思います。
「惑星トラリス」というタイトルですが、これは言わずと知れた「惑星ソラリス」をもじっております。
作者によると、「架空の惑星トラリスでは、独自の生態系があり、独特の形態で進化を遂げています。生態系の頂点にトラリスが君臨し、コミュニケーションは不思議な音楽によって会話をしています。」ということだそうです。
この竹と布でできたトンネルをくぐっていくと、惑星トラリスへワープします。
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会場のあちこちで、ポコポコ・・・とか、シャー―とか、チーンチーンとかいう音が聞こえてきます。
これらの楽器(?)装置(?)は、いっせいに動いているのではなく、気まぐれにたまに音を発します。
これはどんな音を出すのだろう?と動き出すのを待ってみたり、あれ、この音はどこで鳴っているのだろう?と会場をうろうろしたり、そんな楽しみ方ができます。
全般的に、これらの装置が奏でる音は心地よく、そのハーモニーも悪くありません。
会場のそこここに置いてあるソファやベッドに寝ころんで、しばし夢心地に浸りました。
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今回私が一番おもしろく思ったのは、この影絵のような見せ方です。
スクリーンの向こうに空飛ぶ楽器が吊り下げられており、それがライトに浮かび上がって幻想的です。
下草や灌木の舞台設定も凝っており、奏でる音も儚げです。
つい、スクリーンをめくって向こう側を見たくなります。
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床に白砂を敷き詰めて、そこにトラリスの生き物が所狭しと生息しています。
この眺めはなかなかに圧巻で、かすかな音を立てる装置もひっそり身を潜めています。
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こんなに面白い癒される惑星トラリスなのに、なぜかお昼休みなのに人気はなくて閑散としていました。
そのお陰で、ゆっくり雰囲気に浸ってみることができたのですが・・・。
でもやっぱりもったいない!
みなさんも是非見てみてください。
無料です!
11/12までですから急いで!!

SS

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[2023/11/03 09:27] | アート 3 | page top
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