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MEMORIES
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1995年のアニメーション映画「MEMORIES」を見ました。
これは「AKIRA」の大友克洋の原作・総監督による3話からなるオムニバス作品です。
大友氏が若手の作家と組んで作った作品だそうで、視点も絵の特徴も3人3様です。

第一話「彼女の想いで」
SOS信号を受け取った宇宙飛行士が現場へ行ってみると、廃墟のような宇宙基地(?)の中に幻のようなユートピアがあり、SOS信号に導かれて奥へ進むと、美しい女性が歌を歌っています。
彼女こそは100年以上前の有名なオペラ歌手で、その時代の一場面が途切れ途切れに現れては消えていきます。
2人の宇宙飛行士のうち、一人は彼女の虜になってしまいますが・・・。
というお話です。
面白い設定なのと、絵の力がすごくて、なんとなく結末は予測できるのですが、ついつい引き込まれて見てしまいました。
余談ですが、出てくる宇宙船の名前が何とCORONA。
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第二話「最臭兵器」
これも設定が変なのですが、現代に近い近未来でしょうか。
ある製薬会社に勤める情けない感じのサラリーマンが風邪をひいてしまい、「それなら所長のデスクにある青いガラス瓶の赤いカプセル飲むとすぐ治るよ。」と同僚に教えてもらい、だれもいない所長室にあったそれらしい薬を飲んでしまいます。
ところがそれは開発中の極秘薬の試供品でした。
これを飲むと、飲んだ人からある臭いが発せられて、近くにいる人がバタバタ気絶してしまうというものです。
(死んではいないような、それともみんな死んだのかしら?)
とにかく、凄い威力なので、自衛隊やアメリカ軍までこの男を捉えようとしますが、だれも近寄る事さえできません。
本人がとにかく情けなくて、風邪をひいて薬飲んだだけなのに、いったいなにが起こったのかさっぱりわからず、おたおたするばかりです。
その対比が面白く、ラストもなかなかです。
MEMORIES 2-
第三話「大砲の街」
こちらはずーっと戦争中の街で生まれて育つ男の子が主人公です。
お父さんは大砲の装填係で、少年はその仕事に憧れています。
彼にとって英雄とは勇ましく戦う戦士のことなのです。
と、それはともかく、ユニークな絵が最大の魅力でしょう。
戦争は嫌いでも戦争のメカは好き、それではまるで宮崎駿ではないでしょうか??
(大友克洋ももちろんそうですが)アニメを描く人にとって、兵器や武器は魅力的なモチーフなのでしょう。
MEMORIES 3-
SS

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[2023/09/02 09:06] | 映画 | page top
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