ガイア・アソシエイツで設計したコシ産婦人科医院の続きです。
今回改修した3室は、ほぼ同じ大きさで同じ条件の部屋です。 (建物竣工時は3室共病室だったからです。) この3室をひとまとめにして、同じデーマでデザインを展開したいと思いました。 そこで思いついたのが「ボタニカル・ガーデン」です。 もともと緑に囲まれた立地の中にある病院なので、その中に植物園があり、珍しい花が咲いている庭を散策するようなイメージで診察室等をデザイン展開するのはどうだろうと考えました。 3つの部屋の奥にスタッフが廊下に出ないで部屋を行き来できる引戸を設けました。 引戸を全開にすると1つにつながります。 つまり3つでもあり1つでもある、それを活かしたいと考えました。 壁2面・床・天井は基本同じベースのデザインで、各部屋の特徴は残りの壁2面と折り上げ天井で出していきます。 そこでまず院長の診察室です。 女性らしく華やかで、毎日ここで診察するのが楽しみになるようにと一番派手な意匠の部屋です。 引戸と赤いカーテンを開けると隣の採血室、そして反対側は内診室につながっていきます。 ![]() 次は採血室。 隣の診察室が見えますね。 折り重なって見えてくる色彩のハーモニーが美しく映えるように、細心の注意を払って色配分と配色を決めました。 ![]() 次は診察室から逆隣の内診室をちょこっと見たところです。 赤いカーテンの奥が内診室です。 天井は空。 今日もボタニカル・ガーデンは快晴です。 ![]() そして次が内診室全景。 壁には大きなマーガレットが咲いています。 内診台は女性にとってはストレスを感じる椅子です。 脚を開いて身体の中を診てもらうので、どうしても緊張するし気が進まないものです。 そんなストレスを和らげ、少しでもリラックスした気分になってもらうために、やさしいデザインにしています。 写真にはありませんが、脱衣スペースのカーテンも赤い色で、気分が華やぐようにしています。 ![]() これらの部屋に入ってきた患者さんがのけぞって驚くので、「その顔を見るのが楽しい」と院長は仰っていました。 続く。 SS |
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