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ひげから地球へ、パノラみる
吉阪隆正展
前回に引き続き、東京都現代美術館で「吉阪隆正展 ひげから地球へ、パノラみる」も見たのでそれも。

一般ピープルにとっては聞いたことのない人だと思うので、こういった美術館での展覧会は多少辛いかもしれません。
予想通り客はほとんどいなかったので、こちらとしては見やすくて良かったんですが。

この人何者かというと、1917年生まれの東京出身の建築家で早大教授だった人です。
(僕のような?)好事家は一定数いると思います。
・・・が、建築の専門家であっても、彼の作品が本当に好きかどうかは是非問い詰めてみたいところです。

建築家の展覧会って案外地味で模型以外は面白くないってケースが多いのですが、今回の展示は工夫の痕跡もみられます。
こんなメビウスの帯(?)とか。
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自宅の実物大(?)断面図とか。
ペラペラの写真の実物大の本人(井上泰幸展と同じ手法)が玄関に立ってます。
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その自宅の模型はこんな。
大きめで分かりやすいですが、こういうのは普通によくある展示。
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代表作の大学セミナーハウスの全景模型はこんな。
設計当時のものなのか汚らしいんですが、結構大きいので迫力はあります。
ここには実際に行ってみたいと思っているのですが、まだ実現していません。
建物がある八王子って微妙に遠くて行くついでのない所なんです。
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江津市庁舎の模型はこんな。
設計意図を叶える為に構造的に無理をしていますが、かなり格好悪い建築です。
大きい模型をあちこちから見ると、それがよ~く分かります。
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さて、展覧会をみて感じたことは、思想的にはよろしいのですがはっきり言ってどれもデザインが悪すぎ・・・って事。
昔から思っていたんですけどね。
要は、できたブツはヘンテコで面白いのもありますが、自分としては決して設計を依頼する事はないだろう、という人なのです。
(故人ですけどね。)
でもそのヘタクソさが一種独特で異様なので、このように見に来てしまうのです。

最後に、次の写真は「地図を逆にすると新しい見方が・・・」という発想の転換の話です。
僕が設計の仕事の駆け出しの頃、ベテランの上司に「図面を上下逆にして見てみるといいよ」なんて言われた事を思い出しました。
その人も確か早大出身じゃなかったかな。
だれかさんの影響を受けていたのかも。
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KS

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[2022/05/01 13:28] | 建築 1 | page top
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