ガイア・アソシエイツで設計したSI邸の続きです。
(過去のSI邸の記事はココをクリック) このマンションの問題点とその解決を見ていきましょう。 今回は ②窓がなく空気の淀んだ洗面脱衣室 まず既存写真から。 マンションだから仕方がないとあきらめる人も多いかと思いますが、やりようで解決できるのです。 とかく洗面化粧台廻りは、化粧品や日用品であふれてしまいがちです。 だけど洗面カウンターの上にいっぱいそれらが出ていると、せっかくの広いカウンターが活用できません。 ![]() 洗面カウンターはスッキリさせたい! それに長い廊下の途中にある風通しの悪い部屋、というポジションもどうにかしたい! というわけで、今回は洗面脱衣室について考えてみました。 まず、プラン的に既存の廊下はほとんど無くして、寝室へ行く動線は洗面脱衣室の中に取り込んでしまいました。 つまり、洗面脱衣室の中を通って寝室へ行きます。 でも夫婦二人だけであればこれって特に問題なし。 たまに洗面台を使うお客さんがいても、そこから先へは行かないのでそれも別に問題なし。 とは言え、このように説明した「洗面脱衣室を通って個室に入る。」というプランニングは一般的ではありません。 居住する人や人数、ライフスタイルにもよるので、(教科書的手法ではないという意味で)万能ではありません。 「コロンブスの卵」ですが「子供は真似しないように」と言えるでしょう。 なんて書くと大袈裟ですが、案外簡単にできる事なので、条件さえ合えば効果のある使える手法だと思いました。 さて、取り込んだ元廊下の分部屋が広くなるので、壁面収納を新設して(見にくいけれど次の写真右端)物が散らからないようにしました。 つまり、(洗面脱衣室と廊下との間の)壁がなくなる分、壁厚分広さに余裕ができるというわけです。 その余裕分を奥行は浅いけれども壁全面の収納にしたのです。 「たかだか13センチぐらいの余裕でしょう?」と思いますか? これがバカにできないんです。この13センチにもうあと数センチ足してやれば、トイレットペパーでもティッシュペーパーでもたたんだタオルでも細々収納できるお役立ちストックができるのです。 もちろん、下着も上手にたためばストックできるので、お風呂上りにすぐ新しい下着に手を取り出すことができます。 (図面で説明しないと分かりにくいですね。) 次の写真の洗面台の左端は洗濯機置場です。 こうやってロールスクリーンで隠しておけば、見苦しくありません。 洗濯機置場に収納扉を付ける人がいますが、そうすると洗濯槽の中がカビるので、扉を開けっぱなしにする人が多く、それでは結局洗濯機が見えてしまいます。 その点、ロールスクリーンは扉ほどの密閉性がないので、下ろしていても洗濯槽が乾いていきます。 LDKへの扉を開け、寝室の扉を開けると、なんとこの風通しの悪かった洗面脱衣室に涼風通るようになりました。 ![]() そもそも、洗面と脱衣は別々の行為で、かならずしも同時にするわけではありません。 洗面は朝晩(朝昼晩?)、脱衣は晩1回。 それなら普段は脱衣室じゃなくても、必要時に脱衣室になればそれでいいんじゃない? という訳で、天井にロールスクリーンを2方向に付け、必要な時だけ下すようにしました。 服を脱ぐとき、やっぱり見られない方が落ち着きますよね。 でもふだんは風通し良い広々した洗面脱衣室、いや洗面室の方がいいですよね?! ![]() 続く。 SS |
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