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WILDER MANN
WILDER MANN
シャルル・フレジェ著「WILDER MANN」を紹介します。

写真集なのですが変わっています。
表紙はどうっていう事ないのですが、是非ページをめくってほしいと思います。

最初チラッと見た時は「おバカの仮装大会」の写真集かと思いましたが、違いました。
ヨーロッパでは、昔から冬~春の祭の儀式で、男性が獣人(ワイルドマン)や動物や悪魔などに扮するそうです。
この本はヨーロッパ各国のそれらを撮影した写真集なのです。

日本で言えば「なまはげ」が少し近いでしょうか。
なまはげと言えば・・・
小さい頃、祖父の部屋に行くとなまはげのお面が掛けてあって、その怖い話を聞きました。
誰もいない時におじいさんの部屋に行くのが怖かったのを覚えています。

さて、この本のサブタイトルは「欧州の獣人-仮装する原始の名残」 。
写真を見るとまさにその通りですが、どれも独特で奇妙でキャッチ―。
真面目にやっているようには見えません。
(大人になってみると、なまはげの態度も案外お茶目だと気付きました。)

パラパラと本を眺めていると、造形の異様さにモダン・アートの匂いを感じました。
それで現代の仮装か何かかと思ったんですね。
人間の顔が覗いているもの、写実的に動物に扮したものよりも、奇妙なプロポーションでなんかヤバそうな雰囲気のものの方が味わい深かったです。

例えば・・・
オーストリアのペルヒト:子供達を怖がらせ冬を追い払います。
ペルヒト(オーストリア)
ポルトガルのカレト:群衆に交じり、リズム楽器とバグパイプの音で勢いづきます。
カレト(ポルトガル)
ルーマニアのチェルブル:牡鹿なのですが、踊って死んでまた蘇ります。
チェルブル(ルーマニア)
イタリアのシュナップフイーシェ:ワインの村を恐怖で満たします。
シュナップフイーシェ(イタリア)
スロヴァキアのフルアパ:山羊なのですが、悪霊を退けます。
フルアパ(スロヴァキア)
ここに挙げたお方達は僕の選りすぐりですが、後の方がより好みです。
なぜか自分の造形的嗜好(指向)の原点に通じるようにも感じました。

他にもヘンテコな連中がうじゃうじゃ載っています。
一家に一冊の重要本ですね。

ところでフレジェ君は、「WILDER MANN」の日本版というか、二番煎じというか、柳の下の泥鰌というか、「YOKAI NO SHIMA」という本も出しています。
残念ながら日本人の自分が見ると新味に欠けるからか、あまりワクワク感のないブツでした。

KS

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[2021/06/23 11:02] | | page top
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