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トキワ荘 1
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再現されたトキワ荘(豊島区立トキワ荘マンガミュージアム)に行ってみました。

トキワ荘は手塚治虫を始め藤子不二雄、石森章太郎、赤塚不二夫などが駆け出しの頃に仕事・居住していた所で有名ですね。
住んでいた人達は魅力的だったんでしょうが・・・
建物自体は普通のボロ下宿だし、建ってた場所も違うし、図面も残っていないのに再建しているようだし、施工は店舗屋の丹青社のようだし・・・
あまり期待していませんでした。

ゴミゴミした街中を抜けると、広々した公園にポツンと建っていて、ちょっと意表を突かれた感じでした。
外観はこんな。
第一印象は、絵具でわざと汚れを付けたプラモデルを思い浮かべました。
まるで大きなお盆の上にトキワ荘の模型を置いて拝んでいる感じ。(なんのこっちゃ。)
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建物の中に入るとすぐに上階に誘導されます。
2階の廊下は中廊下なんで薄暗いですが結構広め。
生活感がないとスッキリしていますが、当時はどうだったんでしょうね。
廊下をぶらぶら見ていて、両側の部屋がぴったり向かい合わせではなくて微妙にずれている、というどうでもいい事を発見しました。
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次は共同の炊事場。
廊下から見るだけで中には入れません。
ここも洗ってない食器も食べ残しもゴミも臭いもないので覘いてみる気になりますが、当時はちょっと入る気がしなかったかも。
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次は共同の便所。
ここも廊下から見るだけで・・・使えません。
当然当時は汲み取り式で、目が痛くなるほど臭かった模様。
女性の住人もこんな所を使っていたのか、スタッフのおばさんに思わず聞いてしまいましたよ。
勿論使っていたそうです。
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クライマックスと言うべき再現された漫画家の部屋ですが、普通の昔の下宿部屋なので特に感慨はないかもしれません。
四畳半の和室なので、職住一致ではちょっと狭そう。
外の景色は(本物ではなく)絵になっていますが、建物の外から窓を見るとカーテンが閉まっています。
つまり、窓がダブルになっているようです。
建築にこういう猪口才なトリックをされると、オリジナル感がどんどんなくなってシラケます。
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さて、上の写真のようにガランとした部屋もありましたが、山内ジョージという漫画家の部屋は使っている感じが再現されていました。
この人の事は全く知りませんでしたが、多分部屋はこんな小奇麗な状態じゃなかったのでは、と想像されます。
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ある部屋の押入の抽斗を引くと、1960年代の漫画家のお道具が入っていました。
これはちょっと面白い展示の工夫でした。
文房具自体は(建築家もコンピューターを使うまでは似たようなものを使っていたので)自分にとっては見慣れたものでしたが・・・。
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再現されたトキワ荘を見ての感想。
1階がモダンな展示室になっているのは、騙されたみたいでガッカリ感満載でした。
それ以外は、わざと古く見せたり(エイジング塗装)、階段のきしみ音を出したりと努力しているようですが、元のトキワ荘に行ったという実感はイマイチありませんでした。
つまり、まるで「トキワ荘の映画のセット」を見に行った感じなのです。

別の言い方をすれば、新横浜ラーメン博物館ナンジャタウンの作り物の古い街並みたいな。
北海道大学総合博物館を見た時にも似た印象をもった事を思い出しました。
そこも古い校舎の古風な内装を店舗屋がザンネンなものに作り替えていましたよ。

トキワ荘もそれらと同類ですが、建築費はボロ下宿の割に法外に高そう!(豊島区民の税金でしょうが・・・。)
多分、本当のファンが望んだのはこーゆうんじゃないんだろうけどな。

続く。

KS

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[2021/06/12 08:39] | 建築 1 | page top
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