
1965年のイギリス映画「バニー・レークは行方不明」を見たことありますか。
一味違った映画です。
監督はハリウッドで活躍した異才オットー・プレミンジャー君。
でも、古い白黒映画だし、昔のサスペンス映画って生ぬるいし、よく知らない作品だったので、期待しないで何となく見ていました。
ところが、タイトルバックのデザインからカッコイイ。
音楽も時代を少し感じさせるけれど、かえってこれもイイ感じ。

映画の出だしも軽快で、俳優達の連続する踊るような滑らかな動きも心地良いでした。
登場人物から次の登場人物に、動きがバトン・タッチされていくように感じられるんですね。
テレビ・ドラマ「ER」を思い出しました。
画面はリマスターされているのかきめ細かく、白黒映画の長所がでていました。
出てくるオープンカーも赤だと分かりましたよ。(テキトウ)
内容は、詳しく書くと面白くなくなるので簡単にしますが・・・
バニー・レークという4歳の娘が行方不明になってしまった母さんと母さんの兄貴の話です。
警察と一緒に娘を必死に探しますが、娘がいたという証拠がなくなってしまい、娘の存在自体が疑われ始めます。
つまり、「バニー・レーク」は母さんの妄想ではないか、という事なのです。
後半は、出だしのモダンで都会的な雰囲気から急転直下、サイコなサスペンスとしてエンディングになだれ込みます。
そんな映画他にもあるじゃん、と言われるかもしれませんが・・・
この映画の場合、話しの筋・映像・演技・音楽が混ぜ合わされて妙な化学変化を起こし、先の読みにくい風変わりな映画になっているのです。
内容はこれぐらいにして、出演者で特筆すべき事は・・・
娘がいなくなった母さんの兄貴は「2001年宇宙の旅」でボーマン船長だったキア・デュリア。
奇妙な顔付きがここでも活きています。
名優ローレンス・オリヴィエが警部役で出てますが、ちょっともったいないというか目立たない俳優で良かったのでは。
イギリス映画だからか、ゾンビーズもちょこっと。(サスペンスだからゾンビーズ?)
気になったら見てみて下さい。
KS