![]() アメリカのバンドSTONE TEMPLE PILOTSの1996年のアルバム「TINY MUSIC...SONGS FROM THE VATICAN GIFT SHOP」を紹介します。 ハード・ロック的なバンドですが、デビュー時はグランジの後塵を拝したように言われたので、ポスト・グランジって感じですか。 その後、それなりにオリジナリティーを確立してその批判を乗り越えたようですが、売れ始めるとお約束のように苦難も待っていました。 さて、このバンドの何が好きって、バンド名です。 「スポーツ・チームみたいな名前はダサいから単語の羅列で意味がないものにした」らしいですが、なかなかに良いセンスです。 (名前に「STONE」が入っているのが危なげですが、実際にボーカルが薬物で問題を起こしました。) ポール・マッカートニー君も60年代後半当時「3単語の長いバンド名が流行ってるな~」なんて言ってましたよ。 当時どんなのがあったかというと・・・ QUICKSILVER MESSENGER SERVICE PEANUT BUTTER CONSPIRACY 13TH FLOOR ELEVATORS CREEDENCE CLEARWATER REVIVAL BARCLAY JAMES HARVEST 比較的最近のものなら・・・ MANIC STREET PREACHERS OLIVIA TREMOR CONTROL FLYING SAUCER ATTACK GORKY'S ZYGOTIC MYNCI SUPER FURRY ANIMALS 等々。(THEは省略ね。) こういう名前は好きですが、(特に日本での)縮めて呼んだりするのが嫌ですね。 折角長い名前を考えた人がいるんだから、レッチリとかスマパンとか冴えない短縮形で呼ぶのはやめたいものです。 そんな風に呼ぶと「通」の仲間になったように思うんでしょうか。 (逆に長い名前が覚えられないおバカのようにも見えるけど・・・。) 因みに、日本のバンド「たま」は略されないように短い名前にしたそうな。 (とっくに解散したけど・・・わかってらっしゃる。) 話を戻してストーン・テンプル・パイロッツ、ひとつ前のセカンド・アルバム「PURPLE」が大ヒットしました。 当時、バンド名と共に惹かれたのはジャケットでした。 バンド名もジャケットも最高だったので「サウンドの特別な方向性」を期待しましたが、特にそういうものはなくガッカリしたのを覚えています。 ![]() そして今回取り上げた長いタイトルのサード・アルバムです。 ジャケットの絵は、より奇妙な方向にグレード・アップしていました。 江口寿史の「白いワニ」じゃないけれど、かなりのセンスですね。 タイトルもなかなかに良いじゃないですか。 肝心の音楽は前作よりメロディアスになりサウンドも多様化し、何度も聴けるアルバムになっています。 但し、バンド名やジャケットから連想する世界には、またもや連れて行ってもらえませんでしたが。 余談ですが、このバンドのこの2枚のアルバム以外のジャケットはどれもフツーです。 世の中そんなものですね。 今回は「バンド名」、「アルバム・タイトル」、「ジャケット・デザイン」の三拍子が揃った(?)というものの紹介でした。 「音楽性」はそれらに追いついていませんが、付帯的要素も案外大事というお話でした。 KS |
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