![]() ヨコハマトリエンナーレの続きです。 今回からは暫くメイン会場の横浜美術館について。 私も「美術館は工事中か?」と思いました。 次に「暑さ対策のヴェールかな?」と思ったのですが、係の人に聞いたら憮然として「作品です!」と言われました。 失礼しました! ![]() エントランスに入ると一面に吊り下げられたモビールのようなものが。 ニック・ケイヴ氏(THE BAD SEEDSとは別人)の「回転する森」です。 風にゆらゆら揺れつつ・・・ん? よく見ると風に揺れているのではなく、ひとつおきにワイヤーを機械で回転させていて、回るとモチーフがきらきらしながら、違う見え方をしていきます。 アメリカではポピュラーな庭の飾りで「ガーデン・ウィンド・スピナ」と言うそうです。 しかし、なんとなく「わぁー!きれい!」という感じじゃないんですね。 なんでかなぁ? ひとつには、色の付いていない素地の金属板の色が意外に暗いこと、それから、照明が暗いこと。 これはおそらく作者の意図したところでしょう。 「きれいなものを楽しく見ましょう!」ではない、屈折した思いがあるようです。 ![]() 次の写真で分かるでしょうか? この作品の奥の部分は床に反射板が敷かれていて、床に写り込んだモチーフが増殖して見えます。 だけどどうせやるなら、床だけじゃなくて天井にも反射板を敷き詰めて、どこまでも続く無限のモビールにしてほしかったですね。 ![]() さて、次は青野文昭さんの作品です。 今回数少ない日本人の作家のひとりです。 漂流して流れ着いたタンスやテーブルを組み合わせて、一見すると建物のような表情に見せかけています。 この人が仙台を拠点に活動しいると聞くと、どうしても東日本大震災の時の漂流物が記憶にあるのかなぁと思ってしまいます。 昨日までそこにあった家や集落が、津波に流されて、壊されて、ひっついて・・・。 そして思いもよらない形で、くっついたり合体したりして新たに出現する世界を表しているのかしらん。 ![]() こちらはもっと素朴な感じ。 同じ作家ですが、一見すると工事現場のカラーコーンのようでもあり、タケノコの芽のようでもあり。 それとも山そのものを表しているのか? ![]() 続く。 SS |
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