![]() 銀座メゾンエルメスフォーラムでサンドラ・シントのコズミック・ガーデンを見ました。 ここで今までに数人の展覧会を見ましたが、会場の吹抜を上手く使って展示をしていた作家はいませんでした。 今回のこの人は、大きな空間をのびのび使ってうまく吹抜を活かしていました。 青く塗ったバックに、星・雲・花火・クモの巣(?)・ブランコ・レースなどを白で描いて、星雲のように見せています。 宇宙の広がりを表現しているようです。 ![]() 奥から見ていくと、朝・昼・夜と時間が経過していく様子を表現しているそうで、バックの青が少しずつ濃くなっていきます。 ただねぇ、ちょっと残念なところもありましたね。 バックの青が単色で、同じ濃さ、同じ色調の「塗装面」なところ! 宇宙というのは奥行きがあり、無限の深さを湛えていてほしい! この作品の作り方にもよると思いますが、まず、写真のようにところどころにあるキャンバスの絵をブラジルで作成して、日本へ持ち込んだそうです。 そこからイメージして、あらかじめ青く塗ってある壁面に、(数人のスタッフを使って)白で模様を描いたのだそうです。 キャンバスの絵には奥行感があり、それなりの味があるのですが、それがどうもバックに紛れてしまう所が多く、そこが起点になってなって展開していった方が面白かったのでは・・と思いました。 ![]() 一番奥の部屋は、床のカーペットも布はりぐるみのソファも、オリジナルバージョンで「宇宙」を表現しています。 だけど、これがまた単色のバックに白の模様なので、まるで小麦粉をぶちまけて汚してしまった、あるいは、長い間倉庫に放り込んでいたら白カビが生えてきたかのように見えるのです。 あともう一息、工夫が欲しかったですね。 せっかくいい線いってたのだから! ![]() 展覧会は無料で今月末まで。 SS |
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