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ヒアシンスハウス 3
ヒアシンスハウス見学の続きです。
最後は内観。

建物内にはボランティアの方がいて、立原君自身や建物の説明を詳しくしてもらえます。
5人で行ったのでボランティアの方を含めて6人、狭いワンルームで窮屈でしたがすし詰め程ではありませんでした。
週末に仲間と文学を語り合う(?)のであれば、これで上等でしょう。

玄関扉は内開き(雨仕舞い悪し)で、室内土足になっていました。
三和土が無い事と扉が内開きだという事から、原設計もそうだったのでしょう。
仲間が集まる為であれば、靴を脱がない方がハイカラだと考えたのかもしれません。

南側の玄関から室内に入ると、ベンチシートとテーブルが目に入ります。
(外観を見て気になった)北向きの幅広い窓があり、その上が本棚になっていました。
今では珍しくありませんが、ベンチシートの下が収納になっていて、狭い空間の有効利用です。
ここでワイワイ騒ごうと思ったのでしょうか。

北に大きな窓を作るのは、自然光の状態が比較的安定するので、アトリエなどではよくあります。
今回の場合、僕だったら南の玄関と北の大窓を逆にしますが・・・。
IMG_2488.jpg
玄関から入った上記の辺りが居間ゾーンになっていて、南東隅にも大きな出窓があります。
但し、南向きの窓はこれだけ。
住宅としては不可解、というか不健康。
訪れたのが冬だったので、晴れた昼間にこの窓の廻り以外薄暗く寒々とした室内、というのは余計に残念でした。
IMG_2487.jpg
また、居間の一角(北東隅)に便所があり、プラン的にもそうですが、建物から飛び出しているデザインもイマイチでした。
この事は前回も書きましたが、室内に入ってみて必然性がない事を確認できました。
もし当時作られていたら汲み取り式便所だったので、居間も臭いだろうし・・・。

さて、玄関から左はベンチから続く机、そしてその奥がベッドと収納のプライベート・ゾーンです。
机はベンチから続く幅広い北向きの窓に面しており、気持ちよく書き物(?)ができそうです。
IMG_2485.jpg
建物西側奥はベッドです。
(地震で上から本が降ってこなければ)落ち着いて寝られそうです。
ワンルームの建物ですが、プランはひょうたん型に中央で絞られていて、緩くエリア分けされているのが良いですね。
IMG_2486.jpg
ずうっと写真に写っているベッド・サイドの小さな出窓が気になりますよね。
現在は公園のはずれの間抜けな方向を向いていますが、本来の計画ではここから沼が見えたはずです。
前のブログで書きましたが、当初の計画と沼の方向が違うのです。
僕の考えでは、「朝起きてベッド脇の小さな窓から沼を見る。」よりも現在の配置のように「日中居間の大きな窓から沼を見る。」方がはるかに良いと思います。
但し、現状だと便所が沼の景色を邪魔しているようながっかりなプランになっていますが・・・。
IMG_2489.jpg
天井デザインは原設計にあったのか分かりませんが、折角の平屋なのに形状や意匠に工夫が無くて単調。
それ以外では、風呂が無いのは良いとして流しぐらいあっても良いのでは、というのが一緒に行ったみんなの総意でした。
全体的に改善の余地は色々ありそうです。
実施設計の経験不足、観念的になりがちなお年頃(その上詩人)から仕方がないのかもしれません。
俺んちなんだからどうしようと自由だろ、と言われればそれまでですが。

見学後、本来の計画地の方角にあるカフェ・レストランに行きました。
沼の眺めは東西どちらからでも似ているので特に感慨はありませんでしたが、こちら側は公園ではないのでヒアシンスハウスが建てられなかったのでしょうね。(つまんない感想)

あれこれ書きましたが、建築や詩に興味があればヒアシンスハウスは行ってみる価値が十分あると思います。
極小住宅ですが、建築設計が専門の僕でもこのように考える事が沢山あった訳です。
そこから少し行動範囲を広げれば(今はコロナ君のお陰で休んでるようですが)埼玉県立近代美術館などもありますぜ。

KS

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[2020/03/16 08:06] | GAIA SET | page top
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