![]() 池袋で江戸川乱歩邸を見ることができることを知り、何となく行ってみることにしました。 江戸川乱歩の本を何冊か読み直したからかもしれませんが、ファンでもないのに突然興味が湧いたのです。 因みに、建築家としては「パノラマ島奇談」あたりの詳細な記述が興味深いですね。 乱歩は引越魔だったようで、東京で26ヶ所に住んだそうです。 見に行った家はその26番目の貸家です。 算数が得意だとわかると思いますが、最後の家ですね。 場所は立教大学の隣りです。 今はどういう訳か立教大学の所有になっているようで、大衆文化研究センターという妙な名前が付いていました。 (何かを研究している雰囲気はありませんでしたし、ここが何かの中心でもなさそうでした。) どうせ付けるなら猟奇変態展示屋敷にでもすれば良かったのに。 入口は一見そそられる洋館風です。 ![]() 実際に敷地内に入ってみると、家の中に入れるのは玄関の三和土と狭い展示室一室で、あとは入口から覗き込んだり、窓越しに見たり、という感じでとても欲求不満が残りました。 客が家に伺うのではなく、まるでコソ泥が家を窺っている感じです。 例えば庭に面した右の窓ガラス越しに中を覗くと・・・ ![]() 応接間が見える・・・といった感じです。 応接間を外から覗いてどうするんだ、ですが。 ![]() 庭を見回すと、何ともシブい土蔵がありました。 気にはなりましたが、見学は最後に残しておきました。 ![]() 土蔵の入口から、そこもガラス越しに覗くと、乱歩の蔵書が詰まっていました。 乱歩は蔵書を捨てない人だったそうです。 内部は2層になっていて何とも面白そうなのに、中に入ることはできませんでした。 ![]() 全体的に展示されている資料も少ないです。 研究してんならもっと成果を見せろ、ですね。 また、区から補助を受けて立教大学が改修したそうです。 それなら公共的に建物内を回遊できるようにすべきじゃないでしょうか。 実は、この施設が公開されているのも週2日だけです。 何だかきれいに直したモノを大事にしているだけのようで、東京都庭園美術館的な本末転倒を感じました。 こういった文化の囲い込みが許されるのでしょうかね。 遠方から期待して行ったファンは頭にくるでしょう。 ★☆☆☆☆ KS |
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