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築地本願寺
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初めて中に入ってみた築地本願寺の続きです。

建築設計は伊東忠太君で、右がかった誇大妄想的な古代インド様式風(?)建築です。
竣工は戦前の1934年。
そういう背景を除けばキッチュでヘンテコで永久保存すべき迷建築です。
まあ、外観は見ての通り、お口あんぐりなすごい有様です。
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ただし、後年脇に並べて建てた建物は、デザインを合わせようと気を使っていますが、残念ながら艶消しです。
古い建築を増築したり改修したりするっていうのは難しいです。
最近焼けたパリのノートルダム寺院に超モダンな塔を付けようなんて案もあるそうです。
守旧だけではダメな難しいテーマですね。

中に入りたかった理由のひとつに、「伊藤忠太君がデザインしたヘンテコな動物が見たかった!」というのがあります。
本人が妖怪や幻獣好きで、自作の建築にそういったものを散りばめたがる癖があったようです。
築地本願寺でも、各所の階段廻りにいるはずです。
入口の翼を持つ獅子しか見つからなかったのですが、お寺の方に聞くと、とても親切に教えてもらえました。
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牛牛。
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孔雀。
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獅子と馬。
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お猿。
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象さん。
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目立たない場所にあるんで見つけにくかったグロテスク。
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見学して感じたのですが、もっとディフォルメされたモンスター的な奇妙な動物がウジャウジャいると思っていたのですが、案外普通でした。
動物がいる場所も限られているので、かくれんぼ的に探すワクワク感もいまいちでした。
マンホールの蓋にも動物のデザインが・・・とパンフレットにありましたが、面倒になって探しませんでした。
建築自体が強烈なんで、こういった小物は霞んでしまいますね。

ところで、テレビで外国人が、日本のお寺(特に京都・奈良の事)が有料なのはおかしい、と言っていました。
確かに(何教であろうと)外国の寺や教会で入場料を取られた覚えはあまりありません。
築地本願寺は勿論入場料などありませんでした。
僕は信仰心ゼロですが、それでもこの寺には生きた仏教を感じました。
仏教に限れば、タイの寺に行った時も活気を感じ、日本の寺とえらく違うなと思ったものです。
葬式仏教を続けている限り先は無いと思うので、この寺の「生活に寄り添おう」とする試みは良いのでは、と何となく思いました。

3回ブログに書きましたが、是非行かれると良い面白い場所です。
「るるぶ」が「築地本願寺に行こう」なんて言うパンフレットも作っていました。
観光客も来ていますが、東京の土地っ子にも行ってほしいですね。

KS

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[2019/09/14 08:04] | 建築 1 | page top
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