![]() 松涛美術館で「終わりのむこうへ : 廃墟の美術史」展を見てきました。 また、その日に行われていたミュージアム・コンサート、 トリオいろどりというグループの木管三重奏も聴くことができました。 松涛美術館については、ブログで建物や展示方法や動線の問題点を話題にしたことがありますが、企画展は時々インディー感溢れた面白いものがあるので、要チェックです。 入館料も安いし、渋谷区民なら無料の日もあるみたいです。 ![]() さて、「廃墟」は「工場」と並んでカルト的な人気がありますよね。 意外と女性にも熱心な信奉者が多いようです。 はるか以前には、僕もあちこち朽ちた建物に侵入したりしてラディカルに見て回っていたのですが、最近はご無沙汰です。 町中に大嫌いな監視カメラが増殖しているし。(バンクシー、何とかしてくれ~。) ということで展覧会。 廃墟ブームに今頃学芸員が反応したのかどうか、古今東西の廃墟の絵を一生懸命集めた感じでした。 が、廃墟ファンから言わせてもらえば、廃墟の魅力を十分分かっていないのでは・・・。 古い絵に描かれているものは遺跡だし、新しい絵に描かれているものは町全体が壊滅したデストピアです。 こーゆーことじゃないんだよな~って思いながら見ていました。 まあ、個人的な意見ですけど。 ![]() 次に木管三重奏の音楽会。 クラシック業界で、幅広いリスナーにアプローチしようとしている(一見さばけた)演奏家が増えているように感じます。 クラシック(というか音楽)ではなかなか食えないから迎合しているのかもしれません。 けれど、どうもやっていることが外しているような、的外れのような・・・。 演奏者の方々は(本質的には気難しそうにも見えましたが)、クラシックの聞き覚えのありそうなもの、それに童謡やクリスマス・ソングや俳句(?)、曲によっては足に鈴を付けて熱演していました。 そういうことをやれば、寝ちゃう人は少なくなるかもなので、努力は買います。 しかし、無料だから来ている(普段は音楽なんて聞かない)オバちゃんは別として、他のジャンルで耳の肥えたリスナーは「クラシックが身近になりました。」なんて思わないでしょうね。 展覧会の題目が「廃墟」なんだから、どうせやるならそれに関する音楽テーマを構築して欲しかったです。 少なくともそういう(特殊な)展覧会を見に来ている人達相手ということを考えないと・・・。 クラシックの人ってずれてる! (それともくずれてる? 廃墟?) 展覧会自体は行って損ということはないので、この美術館に一度も行ったことがないのであれば是非。 外観と内観にデザイン的落差がありますが、名建築ということになっているので。 KS |
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