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我が人生の最大の出発にきた、そうな
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草間弥生美術館に行ってきました。
場所は(自宅からは行きにくい)早稲田、予約制で制限時間90分です。
予約をすると、決められた日時から30分過ぎると入れない、などなどの小うるさいルールのメールが届きました。
当日、仕方が無いのでチョッキリの時間に行こうとしたら、地下鉄早稲田の駅から点対称に方向を間違えてしまいました。
(私の通っていた高校からも近いのに何ということか。)
クソ暑い日に汗だらけになりながら到着してみると、30分過ぎギリギリで、危ないところでした。
作品はいつもの草間弥生で、今回は初期の作品(うっ血した感じで暗い)と、現在量産している正方形の「わが永遠の魂」シリーズ、そしてご存知カボチャのオブジェが展示してありました。
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草間弥生の国内の展覧会は、この10年ぐらいほとんど行っているので、作品自体の新鮮味は期待していませんでしたが、草間弥生美術館自体がどんなか見てみたいと思っていました。
つまり、いままで見たのは普通の美術館の企画展だったので、いくら頑張っても限界がありました。
今回、個人の美術館を作ったのですから、さぞや作品と相乗効果になるようなとんでもない建築だろうと思ったわけです。
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結果から言うと、とてもがっかりでした。
外観もトイレメーカーのショールームみたいです。
入口のガラスに水玉を張り付けてありましたが、他の美術館でやってたよりもショボいでした。
まるで貸画廊での展覧会みたいで・・・。
建築家は、展示作品と喧嘩しないようにすっきりモダンにしましょう、などと言って自分の世界のデザインをした、というような成り行きでしょうか。(分かりません。)
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さて、90分の完全入替制だと書きましたが、小さな美術館なので30分もあれば全部見終わり、ガランとしてしまいます。
それでも予約制だと知らずに来た方は帰されているので、不思議でした。
ちょこっと聞いてみたところ、階段幅が狭くて上り一方通行でしか使えないから、ということでした。
帰りはエレベーターのみですが、それも小ぶりなものが1台しかないので待たされます。
建物は、1階がホールと待合、2-3階が展示室、4階が資料スペース、そして屋上展示となっています。
が、動線(階段とエレベーター)のせいで、どんどん人を入れられないようなのです。
ペンシルビル的な縦長型で上下移動が多いので、動線をしっかり計画しないとこんなことになるのだな、と思いました。
(実際、1階下に行こう、などと思ってもエレベーターを待たなければならないのはとても不便でした。)
階段のデザイン自体は凝っているんですけどね。(草間弥生っぽくはないけれど)
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エレベーターと便所は一番上の写真と同様のギミックが使われているので、もし行かれたらご自身でご確認を。
(作家自身のアイデアかな。)

ところで、美術館に行くのに方向を間違えた、と書きましたが、無駄ではありませんでした。
異端の建築家、梵寿綱の設計した建築をたまたま見つけたのです。
次の写真がそのディテールです。
(これが草間弥生美術館だったら良かったのに、とどれだけ思ったことか。)
芸術は、異物(今回の美術館では美術作品と建築)のせめぎ合いが面白いのであって、片方が背景になったのでは余りに平凡な解決方法で退屈です。
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こちらの建物は見応えがあるので、美術館を見た後に口直しにもう一度帰りに寄ってみました。
(また汗だくになりましたが。)
次回に改めてご紹介いたします。

KS

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[2018/08/10 16:54] | アート 1 | page top
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