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松涛美術館
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前回のブログにも書いた通り、神泉の松涛美術館に初めて行ってきました。
美術館としては小さめで、大きな画廊と言っても良い感じです。
一般的な美術館としては物足りないかもしれませんが、隠れ家美術館(???)としては良いかも。
設計は白井晟一という建築家です。
以前ブログに書いた伊豆の長八美術館と並んで、見たいと思っていた美術館なのですが、今頃になってしまいました。
(美術館ができたのは1981年です。)
長八は行くのに不便、松涛はいつでも行ける(神泉は渋谷からひとつ目の駅)、ということで何となく行かなかったのです。

さて、この美術館、地上2階地下2階で、馬蹄形のような平面形の中心に中庭が突き抜けている構成です。
エントランスの奥にある中庭には橋が架かっていて、早速渡ろうと思ったら、立ち入り禁止でした。
公共施設はエンターテイメント性に欠けていて嫌になりますよね。
面白そうなことはいつも禁止です。
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中庭は地階からのサンクン・ガーデンになっています。
底は池になっていて、噴水がありました。
その構成はとても良いのですが、噴水の配管がむき出しになっていて、かなりガッカリでした。
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中庭の上を見ると、設備や張りぼても見えて、これもかなりガッカリでした。
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建物外観は最初の写真を見ての通り重厚なのですが、中庭廻りの列柱はアルミ製の仕上げのようでした。
アルミが悪いわけではないのですが、ファサードなどの重厚さと比べると、何だかチャチっぽく見えました。
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文句ばかり言っていますが、長年期待していただけに・・・。
メインの空間である展示室は、中庭側の窓をブラインドで締め切っており、運用も何ともチグハグ感がありました。

どうも日本の建築家のデザインした美術館に良いものが少ないです。
(設計者自身の)遊びが足りないのか、美術作品を楽しく見せるという意識に欠けるのではないでしょうか。
絵じゃなくて、自分の設計した建物を見せたいだけだろ、という物も多いですね。
もやもやもや。

KS

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[2017/07/07 07:52] | 建築 1 | page top
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