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ジョルジョ・デ・キリコ
古代的な純愛の詩
汐留ミュージアムで「ジョルジョ・デ・キリコ-変遷と回帰-」展を見てきました。
キリコはわりと好きな作家です。
アルド・ロッシの建築のような、イタリアのローマ郊外にある都市エウルの建築のような、この静まり返った風景に心惹かれていました。
でも、解説によると、この絵のモチーフとなったのはトリノ、イタリア北部の工業都市です。
トリノがその昔、都市国家だったころに建てられた建築がモチーフとなったのだそうです。
アーケードのようになった回廊が、どこまでも続いていく・・・そんな風景が街のそこかしこに見られます。

でもねー、今回の展覧会ははっきり言って、ちょっとがっかりでした。

がっかり その1
初期の頃の作品はそういう静謐な建築と謎めいたモチーフが出てきて、「これぞキリコ!」という感じなのですが、今回はたくさんの具象画も出ていて、それが全然おもしろくない!
中には「え、こんなヘタな絵もキリコって描いてたの?!」というしろものまで。
特にギリシャ神話に題材を求めたものは、さっぱりよくない!と思ってしまいました。

がっかり その2
一度は伝統的な技法と題材で、制作を続けたキリコは、晩年に初期の自分の作品に立ち返っていきます。
でも、それが若いころ描いた絵をほとんどそのままに(少しだけ変えて)模写しているのです。
これについては、美術評論家の中でも、いろいろ言われているようですが、どうなんでしょうね?!
過去の自分の絵を模写しておもしろいでしょうかね。
その中には、初期の作品を俗っぽくしたものもあって、いったいどういう意図でこんなことをしたのかしらん?と思ってしまいました。

ともあれ、今回の展覧会で、キリコを見る目が完全に変わってしまいました。
「新しい発見をした!」といえば、確かにそうなのですが・・・。

SS

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[2014/11/14 15:22] | アート 1 | page top
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