ガイア・アソシエイツで設計したMT邸改修工事の続きです。
![]() このお宅には何年も前から遊びに行ったりしていて、インテリアの相談も受けていました。 写真は改修前のLDです。 一見平凡ですが、ソファ、デスク、壁の写真などを見ると、「○○○な部屋にしたい」という潜在的サインがあり、気持ちが伝わってきました。 ラフな感じのロフト的アトリエといったイメージでしょうか。 奥様はイラストを描かれるので、LDは実際にアトリエとしても使用しています。 前回、子供部屋の改修を希望されたけれども、「ちょっと待った」と言いました。 実は、個室だけを改修しても家族全員の満足感はイマイチ得られません。 何とかみんなの集まるLDも改修できないかと考えたのです。 (要は予算的工夫ですね。) また、子供部屋のひとつはLDから引戸で直接つながっているので、よけいに両方の部屋を綺麗にできないかと思いました。 ところで、この写真と似た雰囲気の住宅に住んでいる方は多いのではないでしょうか。 そして、家具や調度品、カーテンなどを工夫してみても、インテリア雑誌に出ている部屋のようにならないのを不思議に思っている方々も多いと思います。 多分、壁紙を変えたとしても大きな手応えは無いでしょう。 何故なのでしょうか。 実は、扉・収納・窓枠・廻縁(天井と壁との境の細い材料)・巾木(床と壁との境の壁に付く細い材料)がインテリアの印象(イメージ)を左右(規定)しているのです。 この家で言えば、写真のこげ茶色の部分です。 改修をしてもこれらの色を変えることは少ないでしょう。 何故かと言えば、お金のかかる部分だし、工事としても交換するのが大変だからです。 そして家中に展開しているものなので、全て変えると思っただけで気が重くなりますよね。 また、これらは色数の少ない既製品を使用していることが多いので、どの家もだいたい同じ雰囲気になるのです。 (建築雑誌やTVに出てくる家ではあまり使用されていません。) 続く。 KS |