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新浦安の現状
地震による液状化が問題になった新浦安に現地調査に行ってきました。
建築家として地震直後の状況を調べるのも大事なことですが、(先日NHKで特集がありましたが)皆さんも忘れてしまいそうな今、どのように復興しているのかを調べてみたかったのです。
(阪神大震災の時も、そのようなタイミングで調査に行きました。)

この辺りでは、設計の仕事(インテリアでしたが)を幾つかしているので、気になってもいました。
液状化に関しては、首都圏で言えば千葉から神奈川にかけてのウォーターフロントにお住まい(または働いている)方々にとっては他人事ではないと思います。

新浦安といってもあまり馴染みの無い方もいらっしゃると思います。
京葉線で言えば、ディズニーランドのある舞浜の隣の駅です。
この駅から東京湾に向かって太い立派な道路が続いています。
この道を海側に進んで行くと戸建の住宅地、そして古い堤防跡(今となっては何か怖いですね)を越えると、そこから中高層のアパート群が建ち並んでいます。
曲がった電信柱などが直されているので、見た目には問題が無くなったように思いますが、歩きながら良く見ると「ちょっとこれは」という気持ちになります。

特に問題だと思ったのは、堤防跡から海側の中高層アパートの建ち並ぶ地域(新しい埋立地)です。
大きな建物は杭があるので良いのですが、周囲の地面が50cm程度下ってしまっています。
ですから、建物が地面から浮いたように見えるのです。
下の写真では、そのズレを土嚢で隠しているようです。
新浦安1
全ての建物がそうなっている訳ではないのですが、多くの建物が浮き上がったような印象です。
杭を打っていない階数の少ない建物は、建物自体が斜めに不同沈下していて無人でした。
そう言えば、道路も波打っています。
要するに、町全体が埋立地なので、広い範囲の地面が液状化し不同沈下してしまったのです。
建物の出入り口の高さが道路と合わなくなってしまい、新たにスロープやステップを付けているものも多く見られました。
新浦安2
新浦安3
さて、せっかくなので東京湾まで通じる立派な道を最後まで歩いてみました。
道の終わりに小奇麗な公園が作ってあるのですが、舗装した地面が地割れを起こしていて、立ち入り禁止でした。
新浦安4
帰りに古い堤防跡から駅側の戸建住宅地を歩いてみました。
この辺は何も無かったのかな、と思ったのですが、所々地面が割れていました。
よく見ると、建物が幾つか不同沈下して斜めになっていました。
鉄筋コンクリート造の戸建住宅が大きく傾いているのにはショックを受けました。

結局、各々の建物が弱かったというよりも街全体が弱かった、というとんでもない話なのです。
それも、人工的に作った土地で起きた問題です。
いったいどうしたら良いのでしょう。
時間と金をかければインフラや道路を直すことはできます。
しかし、根本的な危険を無くすことはできないのです。
再び地震がくれば液状化するでしょう。
原発の問題もそうですが、地震国における安全性の追求というのは、生半可な気持ちでやっていては取り返しのつかないことになるのだ、と痛感しました。

KS

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[2011/07/14 10:19] | 建築 1 | page top
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