![]() 目黒雅叙園に「辻村寿三郎展」を観に行きました。 相変わらず、チケットが当たったので行ったのですが、特に期待していなかったせいか、純粋に楽しめました。 まず、辻村寿三郎をご存知でしょうか。 名前は知らなくても、NHKテレビの「新八犬伝」、「真田十勇士」の人形の作者と言えば分かる方が多いと思います。 写真は、展覧会場の入口に飾ってあった「玉梓が怨霊」です。 覚えていますか。 とても人気がありましたよね。 怨霊なので(?)身体は空っぽでした。 テレビでも着物を着た頭がフラフラと飛んでいたように覚えています。 この展覧会、目黒雅叙園での人形の展覧会、ということでなのか、高齢のお客さんが多いでした。 けれども、本当は若い人達、アニメ(特にクレイアニメ)などが好きな人達、デザイン一般に興味のある人達にもっと観てもらいたいと感じました。 辻村寿三郎の人形は、一見伝統的で古臭いようにも思えますが、顔はまるでマンガだし、体型も変だし、ポーズも奇妙なものがあります。 よく見ると面白いんですよ。 この展覧会のもうひとつの面白さは展示会場です。 東京の人でも、目黒雅叙園の名前は知っていても、実際にどんなところか知らない人が案外いると思います。 目黒雅叙園自体は、ご存知の通り目黒駅近くの結婚式場のある複合施設ですが、(私にとっての)目玉はそこにある百段階段です。 今回はその百段階段での展覧会だったのです。 行ってからそれを知り、嬉しくなりました。 百段階段は歴史的建造物のようで、それを見て食事をする見学ツァーも組まれています。 要するに99段の長い一本の階段廊下があり、その途中に7部屋の宴会室があるのですが、全てが異様(和風サイケ?)で一見の価値があります。 ジブリの映画「千と千尋の神隠し」の製作の参考にした場所、と言えば雰囲気は伝わるでしょうか。 展覧会では人形ばかり見ている人が多いでしたが、実はこの会場自体をじっくりと観なくてはもったいないのですね。 ひとつ残念なのは、せっかくの立派な階段の段に塩ビの滑り止めが付けてあったことです。 安全面ではしょうがないのかもしれませんが、靴を脱いで歩くので、足の裏にもダサさを感じました。 もう少し違った工夫があるのではないでしょうか。 アメリカ人やドイツ人ならこんな事は絶対しないな、と思いました。 とは言え、異様な空間と異様な人形とがマッチし、とても良い雰囲気を出していたと思います。 人形の展示方法にもうひと工夫あれば、よりドラマチックにできるな、などとも感じました。 展覧会は5/22までだったのですが、好評によりまだ暫くやっているようなので、是非おいで下さい。 KS |
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