![]() MS邸のヴォリューム模型です。 右端にT字型に延びている白い帯が前面道路です。 この道路から見る以外にこの家を観る方法はないのですが、間口が小さい割りに奥行が深く、奥の方に中庭があることはおそらくわからないでしょう。 しかし、実はこの中庭こそが、この家の大きな魅力であり、特徴なのです。 都市型の住宅の場合、どうしても間口が狭く、奥行が長いという土地になりがちです。 そのような細長い土地に工夫無く普通に家を建ててしまうと、どうしても日中陽が射さない暗い家になってしまします。この家の場合もそうですが、両隣に裏側、隣り合う家がひっついているためです。 それを解決するひとつの方法が、この中庭なのです。 これがあることにより、隣の家がどう建てられようと、この凹みから左右の部屋へ光と風を送り込むことができるからです。 この案を見たとたんに、建築主は「これでいいです!これでいきましょう!」と言われました。 建物が4つのヴォリュームから成り立っているので、それを際立たせるために、屋根の傾斜を変え、外壁の色も一個おきに変えて2色のカラーコンビネーションにしました。 これが後に、この建物を非凡にしていくのです。 どんな風に? それは次回からのお楽しみです。 SS |