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でくの坊の話
のぼうの城
うーん、読み終わってなんだか爽快感が残りますね!
表紙でもご覧のとおり、どう見ても冴えないおっさん(失礼!)の「のぼう様」こと成田長親が主人公なんだけど、この人がユニークで可笑しい!
この人に限らず、登場人物がみな活き活きしていて、おもしろい。
一応史実にのっとって書かれているようだけど、ありそうでなさそうなこの話、人間のいざというときの馬鹿力はすごいものだと、感心しちゃった。
時は安土・桃山時代、小田原城の支城の一つ忍城に秀吉配下の石田三成軍が2万5千期で攻めてくる。城主は敵が来たらすぐに降参せよと家臣に内密に告げて、自分は北条氏の小田原城に加勢に行ってしまう。
ところが、そんなピンチに老家老が急死し、その後を継いだ息子ののぼう様が、殿の言いつけに背いて戦うことにするのですよ。
実は、のぼう様がひそかに惚れている、城主の娘甲斐姫を差し出せ、とスケベの秀吉に言われて、アタマにきたのがきっかけで。
2万5千対5百!この圧倒的に不利な少数兵で、なんと勝つのだ!
正面切っての戦いにも、水攻めにも屈せずに持ちこたえるが、最後は肝心の本城である小田原城が落ちてしまうので、
降伏するのだけれど、負けてあっぱれ!よくやった!
取柄のない男が、その取柄のなさを武器に、巨大な敵に挑む!
頼りなく、力なく、知恵もない、そんな男がどうやって勝つのか、興味ありません?!

SS

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[2010/05/27 17:51] | | page top
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