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坂本龍馬 もしも話
相棒
「今回は五十嵐貴久の『相棒』だよ。
ブームの『龍馬』関連ということで・・・。」

「こともあろうに坂本龍馬と新選組の土方歳三が、幕府の命を受けて徳川慶喜暗殺未遂事件の犯人を捜す、という架空の話よね。
私は新選組のファンなんで興味をもったけれど、『もしも話』は不得意かな。
NHKで龍馬をやってるからって、これを初めに読む人は少なそうね。」

「でも、歴史小説が全て史実に則って書かれていたらどれも似たり寄ったりになるんで、これはこれで楽しめたよ。
僕は龍馬は昔から好きだけど、新選組は大嫌いだな。」

「宿敵のような坂本龍馬と土方歳三がチームを組む意外性にはびっくりしたけれど、2人のやりとりは『こんな感じだったかもしれないな』って思ったし、妙に真実味があったわ。」

「ところで、こんな雰囲気って映画でもあったね。」

「エディ・マーフィとニック・ノルティの『48時間』でしょ。
限られた時間で、立場の違う気の合わない2人組みが力を合わせて犯人探しをする話ね。
それとも『シュレック』のことを言ってるの?」

「まあ、こういった設定の物語自体は時々あるけれど、2人の会話が面白いと大抵話も面白いね。
本に戻るけれど、確かに2人の組合せや掛け合いも面白いんだけれど、視点を変えると、幕末という歴史背景の中で色々な登場人物が自分の複雑で微妙な立場を解説しているようで、案外頭の中が整理できたよ。
主人公の2人が言わばインタビュアーの役割もしている感じだね。」

「この話での龍馬の結末も、こうだったら良かったのに、というみんなの夢よね。
でも小中学生は幕末の歴史をしっかり学んでから読んだ方が無難ね。
何が本当だか分からなくなっちゃう。」

「また真面目なこと言っちゃって。
ところで、五十嵐貴久の作品は社会派娯楽系の小説が多いようなんだけれど、題材が驚くほど多岐に渡っているのが特徴だよ。
似た題材の本が少ないんだけど、『幕末もしも話』はもうひとつあるんだ。
この本が気に入ったら『安政五年の大脱走』もどうぞ。」

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[2010/03/25 17:29] | | page top
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