
「今回は、『ウォルター少年と、夏の休日』だよ。冬だけど。」
「子供が生まれてから、観る映画は何となくファミリー向けが多いわ。」
「それまであまりこういう映画は観なかったけれど、意外と面白いものがあるのは発見だったよ。
これは、僕がTVでちょっとだけ観て、何となく面白そうだったからDVDを買ってきたんだよね。」
「うちの家族は、家で映画を観る時はみんな集まる、という習性があるわね。
だけど、知らない映画だと観るまであーだこーだと文句ばかり言ってるでしょ。」
「これのときもみんな、パッケージ(上の写真)を見て、つまんなそうだとか文句ばかり言ってたね。
結局は面白い映画だったろ。」
「ええ。主役の少年(ハーレイ・ジョエル・オスメント)もひ弱な雰囲気をうまく出していたし、時々挿入される回想シーンも荒唐無稽だけれど、本当の話だといいな、と純粋に思えて良かったわ。」
「内容は、夏休みに少年が、無理矢理面識の無い2人の大叔父(マイケル・ケイン、ロバート・デュヴァル)に預けられ、彼らの昔話を聞く、ということなんだけれど。」
「あらすじはそんな感じ。退屈そう。
そこからあんな話に膨らませるとはすごいわね。逆かな。」
「この映画の何が変わっているかっていうと、上の写真のようなムードと、そういう映画には絶対出てこないであろうメチャクチャなエピソードとが混在していることだと思う。」
「そうそう。この写真に騙されちゃダメ。
でも、それがどういう訳か整合されちゃっているから違和感なく楽しめるのね。」
「僕が思うに残念なのはラストなんだ。
ラストシーンと思われる場面から、(少年が大人になった)現在に話が飛ぶんだけれど、これはいらなかったと思う。
とても説明的で、エピソードも台詞も取って付けたみたいだし大げさだ。
大人になった主人公もイメージが違うし。」
「ということは、出だしのシーンも要らなくなるわね。最初も現在の場面だから。
でもこれを無くすと、大人になった主人公が、大叔父の話は全て○○だったんだ、と分かるシーンが他に必要ね。」
「いや、信じることが真実だ、ということだけにしても良かったんじゃない。」
「何はあれ、愛と感動の巨編、というのとはチョッと違いますからお間違い無く。」