
TI邸のリフォーム工事をほぼオンタイムで追ってきましたが、12月に入り、工期も半分以上過ぎました。
大工工事は山場を越え、これからは仕上工事も入ります。
写真は、キッチン廻りの造作家具(収納)を取り付けているところです。
既存の収納にデザインを合わせ、特注で作りました。
特注品であれば、全て建築主の使い勝手に合わせられます。
既製品の場合、購入者の方が商品に合わせなければならないこともありますが、比較的安価で、製品として何となく安心感があるかもしれません。
特注品と既製品の大きな違いは、「造る」と「選ぶ」の差異だと考えて下さい。
設計していく上では、どちらが良いかはケース・バイ・ケースで、適材適所に選択していく、ということになるでしょうか。
今回は特注家具なので、スライドするカウンター、背丈に合わせた収納構成、手持ちの電化製品に合わせたニッチなど、建築主のご希望に沿って設計されており、無駄の無い収納になるはずです。
金額的にも、既製品と比べてそれ程高くなるわけではありません。
システムキッチン自体は、7-8年しか使用していないので、移設してそのまま使用しています。
キッチン廻りは、7割方は既存の再利用ですが、出来上がると、使い勝手、収容力、雰囲気が様変わりすると思います。
住宅の設計において、新築・改修に関わらず、収納家具をどのように考えるか、ということは予算的にもデザイン的にも大きなウエイトを占めます。予算をコントロールするためにも工夫の必要な部分です。
収納家具(造作家具)選定のポイント
既製品
○価格が(既製サイズの場合)比較的安価である。
○ショールームで商品を確認できる。
○機能・素材・デザイン・色に制約がある。
○特注寸法にすると値段が上がる。また、製作可能寸法に制約がある。
特注品
○機能・寸法・素材・デザイン・色など、全て自分の思い通りにできる。
○製作や取付の工夫で、現場にピッタリの寸法で作ることができる。
○コスト・パフォーマンスに注意して設計すれば、それ程高価にならない。
KS