![]() ![]() ![]() MI邸改修の階段です。 既存(写真上)は独立した階段室でしたが、改修に伴い、LDKの中心辺りにオープンな階段として生まれ変わりました。 段々になっている腰壁の部分は既存を塗装して再利用しています。 色が変るだけでも印象が違いますね。 既存の階段の廻りは壁でしたが、改修で壁が無くなったので透明ガラスの手摺を新設しました。 普通のガラスでは危ないので、合わせガラス(ガラスにフィルムを挟んで安全性を高めたもの)を使用しています。 階段で2つの部屋に分かれていたものを連結し、階段の手摺の存在感を消したので、LDKの端から端まで視界が通るようになりました。 段々になっている腰壁がオブジェのように浮き上がり、部屋のポイントになりました。 また、階段の床材をLDKと同じものを使用しているので、空間的な一体感・連続性も高められたと思います。 部屋の中にあるオープンな階段を設置する場合の留意点は、冷暖房の効率の問題です。 今回の場合、下階は玄関で上階がLDKです。 暖房の場合は暖気が上に上がるのでそれほど問題ありませんが、冷房の場合を注意しなければなりません。 階段を伝って冷気が下階に逃げていってしまうからです。 当初、階段の降り口に扉を付けるように提案していました。 けれども最終的には、扉を付けずに工事をして必要な場合に取り付けよう、ということになりました。 結局、それほど空調的な問題は無く、そのままになっています。 諸条件からケースバイケースなのですね。 下階がLDKでその中から上階へ上がる階段がある場合は、必ずLDKと階段との間に扉を設置するようにしています。 KS |
![]() ![]() MI邸改修の続きです。 今回は玄関です。 今までは4階のLDKの紹介でしたが、1階下のの3階に玄関があります。 上の写真は3階を解体したところです。 実はもともとは4階のみを改修する計画でしたが、4階全体をLDKにするプランをお見せしたところ、建築主が喜ばれて、「こんなに良くなるなら、3階もデザイナーズ・リフォームしよう!!!」ということになりました。 そこでまず、玄関の下駄箱収納の一番右側を姿見にしました。 お出かけ前や帰宅時にチラッと見るだけで、全身チェックができます。 女性が3人いらっしゃる家族構成なので、意外と重宝されているようです。 それから以前は、階段右横には、寝室と水廻りへ続く廊下がありましたが、ドアはありませんでした。 それで、この家で2頭飼っている犬が、寝室の方へ入ってきてしまうのを止める手立てがなかったのです。 しかし、改修時にドアを設けることによって、寝室のプライバシーを確保することに成功しました。 また、床に貼った天然リノリウムには、自浄作用があり、室内でペットを飼う家には最適なのですが、その特徴としてもうひとついいところは、色数が豊富で、見た目にきれいで楽しいことです。 階段にも、この天然リノリウムを、一般部の床と同じ市松に貼ってみました。 蹴上部分にもこのように強引にも(?!)市松に貼り上げたおかげで、なんだか、リズム感と登っていきたい期待感が高まったように思われませんか? SS |
![]() ![]() MI邸改修の個室です。 LDKの下階に、玄関・浴室・脱衣室・家族各々の寝室があります。 これは、その寝室の一例です。 上の写真が改修前、下の写真が改修後です。 ほぼ同じアングルです。 「収納をたくさん作ったのに、結局片付かない!」 という方はいらっしゃいませんか? 実は、収納は作るだけではダメなんです。 まず、作り方ですが、収納物にあった奥行と量、それから、使う場所のすぐそばに設けることが肝心です。 取り出しやすく、しまいやすい、まずこれが大事です。 それから、次に大事なことは、管理です。 リフォームしたときに、いるものといらないものを選別して整理しますよね。そうしたら、その後はそれ以上物を増やさないように管理していくのです。 服は一枚買ったら一枚捨てる、靴も一足買ったら一足捨てる、そのくらいの心持で「総量規制」してください。 年に一度は不要物を整理して捨てることを年中行事にひとつに盛り込んでください。 3年ぐらい一度もつかったことの無いものは、本当に必要かどうか、もう一度考えてみてください。 どこにしまったかわからないものは、いざというときに役に立ちません。 また、何かのコレクターの方は、コレクションをどうやってどこに収納するか、最初に計画をたてることをお勧めします。 SS |
![]() ![]() MI邸改修の最終回です。 3階(下の階)には玄関、洗面脱衣室・便所・浴室などの水廻り、そして3部屋の寝室があります。 改修前はそれらを暗い中廊下がつないでいました。 今回の改修では、その中廊下をやめることができないだろうか、と考えました。 発想を変えて、中廊下をプラン上部屋的に扱い、3つの寝室の共通の前室としました。 その前室には写真の洗面台を置き、寝室から出てきたらこの洗面台が使えるようにしたのです。 洗面台は建築主の希望に沿ってデザインされた特注品です。 以前、朝の洗面脱衣室は、顔を洗う人、ひげを剃る人、化粧をする人で混み合い、ストレスだったそうです。 それが、もうひとつ洗面化粧台を作ることによって、混み具合が大幅に緩和され、暮らしやすくなったそうです。 ささやかなことですが、朝、気持ちよく家を出られること、これも快適に暮らすひとつのポイントなのです。 SS |
![]() 久しぶりに我がガイア・アソシエイツで設計した作品を紹介いたします。 改修の設計をしたMF・MI邸と申します。 よその建築家が30年ぐらい前に新築の設計をした鉄筋コンクリート造4階建てのMFという賃貸アパートがあります。 その3F半分と4Fとがオーナーの住居MI邸となっています。 いわゆるペントハウスですね。 オーナーのMI邸の内装は10年以上前に一度、ガイア・アソシエイツで改修の設計をしたことがあります。(ココをクリック) けれど、自分達が過去に設計して改修した「同じ空間」をまた改修するのは初めてで、「ガイア・アソシエイツも結構長く続いているじゃん。」と思いました。 同じ建物の改修を何度かに分けてやる事はありますが、通常は前回手を付けなかった部分を改修していたのです。 以前自分達の設計で改修しているので内容を良く分かっている一方、その部分を解体するのは若干複雑な気持ちでもありました。 結果的に今回の改修でより良くなったので、出来上がってみると達成感はありましたけどね。 今回は、MF外装の全面改修と、MI邸の(2室を除いての)内装の全面改修です。 最上階ペントハウス(LDK)だけは鉄骨造の切妻屋根になっていますが、夏は暑いでした。 前回の改修時は外装の改修をしなかったので、屋根内側から断熱材を補充するぐらいで抜本的な暑さ対策はできませんでした。 今回はそのあたりも十分に工夫することにしました。 次回は、MF外装改修から見ていきましょう。 KS |