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RM邸 1
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今回からガイア・アソシエイツで設計したRM邸を紹介します。

東京の都心近くには、周囲が高層ビルやマンションだらけなのに、限られた範囲だけ低層の住宅地になっている場所が所々にあります。
そのエリアは、周辺から取り残されたというよりも、なんとか守られている、という感じです。
どうやって守られているかというと、法律で決められた「用途地域」による事が多いんですけどね。

今回はそのような、高層ビルやマンションに囲まれた高台の閑静な住宅地における住宅の建替えです。
敷地は100坪以上あり、東西に細長い矩形の敷地でその幅はワンブロックあり、南面道路になっています。
過去においては東京でも100坪なんて当たり前でしたが、土地が細分化されてしまった現代では恵まれていると言えるでしょう。
元は木造総2階建ての一戸建て住宅だったので、相対的に広い庭がありました。
但し、敷地が道路から1m以上高いので周囲はコンクリートの擁壁で囲まれており、道路から見ると閉鎖的な雰囲気になっていました。

建替えの希望内容は、建築主用の二世帯住宅と車庫、そして数戸の賃貸住宅を合わせた(法規上の名称は)長屋です。
東西に長い敷地なので、建物もそれに従って東西に細長くなり、南に面した部屋を並べられそうな事はイメージできました。
好条件で平坦な敷地なので案はすぐにできるだろうと考えていましたが、いざやってみると思っていたより簡単にはいかない事が分かりました。

続く。

KS

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[2023/09/14 17:04] | RM邸(集合住宅) | page top
RM邸 2
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ガイア・アソシエイツで設計したRM邸の続きです。

最初は3階建てを考えました。
床面積をできるだけ取り、余裕部分を賃貸面積に充てる為です。
北側斜線に加え日影規制がかかるので、模型写真のようなボリュームになります。
全体に流れるような曲面の大屋根をかけようと思いました。
勾配屋根のかかっていない部分は広~いバルコニー的に使用できる陸屋根です。
外観は纏まっていますし、面白そうな内部空間や半外部空間が作れそうでした。
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気に入った案でしたが、高さ方向を精密に検討してみると、階高(床から上階の床までの高さ)が思ったより取れず、床から梁下まで1.9mしかない事が分かりました。
建築主は許容内の高さだという考えでしたが、設計としてはもう一度ゼロから別案を考え直す事にしました。
階高の設定は、これによって天井高が規定されてしまうのでとても重要です。
後から変更することはできないので、慎重に決めなければなりません。

続く。

KS

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[2023/09/20 18:01] | RM邸(集合住宅) | page top
RM邸 3
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ガイア・アソシエイツで設計したRM邸の続きです。

次に考えたのは日影規制がかからないように法規上2階建てにする事でした。
床面積は減りますが、階高は十分に取れます。
1階を車庫と賃貸住宅とし、2階を建築主の二世帯住宅とすれば、2階が住宅とは思えないような空間にできそうでした。
二世帯住宅で個室が足りない部分は、1階に面積が余ったのでそこに設けました。

この案では(歩き回れる)屋上を設けました。
法規上階数にカウントされない小さな塔屋を作って、そこから楽に屋上に出られるように考えました。
楽に行けないと屋上って使われないスペースになってしまいますからね。

さて、設計の方向として2階建にする事が決まりました。
東西に細長い建物とは言え、南北方向もそれなりの寸法があるので、建物中央辺りが暗くなりそうでした。
そこで、東西方向に細長い帯のような中庭を設け、建物中央にも光を取り入れられるようにしました。
二世帯住宅の構成は、南側にはパブリックなLDKゾーン、北側には中庭を挟んで個室ゾーンとしました。
個室にはブリッジで中庭を横断してアクセスするので、ワクワク感もあります。
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1階の二世帯住宅用個室、車庫、賃貸住宅にも中庭から日光が届くようにしました。
中庭の床は1階にある部分と2階にある部分があり、断面的には複雑ですが合理的に光庭としての役割を担っています。
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このようにして二世帯住宅の居室は、2方向に窓を設けて通風を確保する事ができ、2室を除いて南面させることができました。

続く。

KS

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[2023/09/26 09:27] | RM邸(集合住宅) | page top
RM邸 4
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ガイア・アソシエイツで設計したRM邸の続きです。

外観は整然とした左右対称に近い形にできました。
建物中央に二世帯住宅の入口があり、左側が3台分の車庫、右側が2軒の賃貸住宅です。
建物中央に階段とエレベーターがあり、エレベーターで屋上まで上がる事ができます。

北側は中庭を挟んで個室エリアですが、北側斜線制限により傾斜屋根になっています。
本体とボリューム形状が違うので、建築としてもマスを分けて2つのボリュームが合体したようにしています。
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屋上は二世帯の専用空間です。
塔屋で東西に分かれていますが行き来はできるので、意味合いの異なる2つの空間を造る事もできそうです。
追々楽しい屋上も考えなければなりません。

続く。

KS

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[2023/10/02 11:16] | RM邸(集合住宅) | page top
RM邸 5
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ガイア・アソシエイツで設計したRM邸の続きです。

今回からは工事の状況です。
建物の構造は鉄筋コンクリート造のラーメン(柱梁)構造です。

まずは土工事。
土地は1m余り道路より高くなっていますが、建物には道路から階段無しで入る計画なので、1階は1m近く土に埋まった感じになります。
という事で、通常の工事よりも1m余計に土を掘らなければなりませんでした。
地盤自体は良好で、杭工事が不要だったのは助かりました。
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次は躯体工事。
建物が細長く25m余りあり、前面道路がそれに沿って緩く傾斜していたので、1階床レベルもそれに合わせて3段階に高さを微妙に変えて設計しました。
躯体を間違えると取り返しのつかない事になるので、慎重にチェックしながらの工事でした。
ところで、基礎工事の時は次の写真のように仮設の通路が空中に作られるので、現場を見下ろせて便利で楽しいです。
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鉄筋コンクリート造なので、各階、型枠工事→鉄筋工事→コンクリート打設工事→型枠取り外し工事・・・の繰り返しです。
写真の黄色い部分が型枠です。
コンクリートにはある程度固まるまでの養生期間が必要なので、同じ延床面積でも階数が多いと工期が余分にかかる、という事になります。
設計事務所は主に配筋、型枠の状況を現場監督と一緒にチェックします。
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工事は屋上まで来ました。
シートで覆われているのは塔屋です。
塔屋のコンクリート打設が終わると、大方の躯体(鉄筋コンクリート)工事が完了した事になるので一安心です。
何が一安心かというと、天候の影響(雨で工事が遅れる等)を受ける工事が大方終わるからです。
また、屋上はこの後防水工事を行なうので、防水上も一安心という事になります。
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道路からみた工事現場です。
安全上シートで覆われているので、何が何だか分かりませんね。
でも、建物のスケール感はつかめると思います。

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続く。

KS

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[2023/10/08 13:31] | RM邸(集合住宅) | page top
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