![]() 我が設計事務所ガイア・アソシエイツで、何の用途か分からないような建築を設計しました。 できたばっかりなので、説明やメイキング等は今後改めてアップします。 まずはどんなものかご覧ください。 PVやVRもございます。 (ココをクリック) KS |
我が設計事務所ガイア・アソシエイツで、何の用途かはっきりしない建築H717を設計しました。
以前、竣工した時に速報でお知らせしましたが、それから大分経ってしまいました。 年も改まったところで・・・続きを紹介していきます。 一応、ガイア・アソシエイツのサイトでの分類では戸建住宅にしていますが、今後の使い道はまだ明確になっていないようです。 以前設計したIZ邸の離れ的な意味合いもありましたので、設計する際には両方の模型を合わせて検討しました。 次の写真は初期のボリューム模型です。 空色の建物が新築部分です。 ![]() 小さめの建物ながらボリュームがマッシブになると中心部が暗くなるので、その辺りに採光用の穴を空けてみました。 次の写真の白い建物がそれですが、穴(屋根の黒い部分)が小さくて効果が少なそうでした。 ![]() 次の写真は窓の大きさ・配置も決めて模型に入れたものです。 2方向に崖があるので、採光・通風には普通の建築以上に配慮が必要なので、模型で立体的に試行錯誤中です。 ![]() 続く。 KS |
ガイア・アソシエイツで設計したH717の紹介の続きです。
最終的な建築の形状は、周囲を崖で囲まれた特殊な環境なので、建築を変形「コの字型」にして採光・通風を上方からも確保できるようにしました。 以前の模型より屋根形状も整理されたと思います。 次に、建物の形が固まったところで着色模型を作ってみました。 基本的には赤茶色部分と緑色部分の二つのマスによる立体構成です。 ![]() 以前設計したIZ邸(模型写真の奥の建物)との色彩的な関連性・バランスも考慮しています。 単に既存建物に色合わせするだけではなく、新しい色やパターンも付加する事で、新たな魅力も生まれれば良いなと考えました。 ![]() ガイア・アソシエイツでは、このように建築のボリュームを考える段階で仕上材や色彩も検討します。 それと同時に内装もイメージしていきます。 次の写真は、その頃に内装メーカーのショールームで選定した壁紙の候補です。 今回は多くの種類の内装材を使用しましたが、これらの候補もそのまま主要な部分で使用する事になりました。 ![]() 続く。 KS |
ガイア・アソシエイツで設計したH717の紹介の続きです。
遅ればせながら設計の概要に関して。 最初に建築主から出た希望は、ドーム・隠し扉・すべり棒・タラップ・雲梯・ハンモックなんかがある「エンジョイ館」を作って欲しい、というという事でした。 そもそも「エンジョイ館」って何??? 設計としては❓だらけでしたが、ツリー・ハウスのようなワクワク感のあるジャングル・ハウスを考えてみようと思いました??? 僕は「遊び心」とか「童心に帰って」とか「お洒落」とかいう形容が大嫌い、やるなら本気で取り組まなきゃね。 頭に浮かんだのはルソーの描いたジャングルの絵だったので、建築主にも絵を見せて方向性の了解を取りました??? (ルソーも葉の一枚一枚まで植物園で実物を見て本気で描いてますよ。) ![]() さて、建築の大まかな構成は、1階は広いパーティールーム、2階は吹抜を挟んでエステルームと書斎、そしてロフトやドームもあります。 オープン・キッチンやシャワーもありますが、風呂はありません。 そして「エンジョイ館」という事なので、隠し味の小道具があちこちに・・・。 内装イメージはこんな。 1階のパーティールームから吹抜までを表現したパースです。 パーティーに便利なようにアイランド型キッチンも設えてあります。(パース右下オレンジの部分) 絵の中央正面奥の大きな開口部から中庭が見えます。 ![]() 次のパースは2階の書斎です。 吹抜を挟んで反対側にも同様の空間のエステルームがあります。(パースの中央開口部奥) 右側の螺旋階段からロフトに上がれます。 ![]() 続く。 KS |
ガイア・アソシエイツで設計したH717の紹介の続きです。
設計も終わり見積を取ったところ、奥まった施工しにくい敷地という事で工事金額が高くなり、予算に合いませんでした。 仕方がないので、建築自体は変更せずに内外装の仕上材を変更、造作家具を極力無くして減額を図りました。 但し、せっかく建築主が「エンジョイ館」を希望していたので、夢が萎まないように注意しました。 収納家具型の隠し扉、ジグソーパズル型のフローリングなどのギミックは若干減りましたが・・・。 そうこうして工事金額も決まり、何とか着工にこぎつけました。 今回は、施工の様子を簡単に紹介します。 建築構造は、敷地条件から工事の比較的簡便な木造にしました。 しかし、周囲に崖があるので、崩れた時に建物が壊れないように鉄筋コンクリートの外壁をある程度の高さまで作っておかなければなりません。 奥の黄色い部分がその外壁の型枠です。 ![]() 1階のパーティールームは木造としては広いので、構造も一部に特殊な工法を採用しました。 妻側の両端の外壁はダブルの壁(つまり普通の2倍の壁の厚み)としています。 写真のように筋違いもダブルで入っています。 こんな構造は我々も初めてでした。 ![]() それ以外は普通というか、街で見慣れた感じで出来上がっていきます。 「木造らしい現場の風景ですね」と言いたいところですが、奥まった敷地でクレーン等の建設機械が入らないので手作業が多く、工事は大変そうでした。 ![]() 最後に見慣れないものを・・・。 建築主の希望で、デッキにドームを設置しました。 FRP製の六角形を組み合わせたもので、骨組はありません。 リトアニアから遥遥運ばれてきたものを組み立てました。 ![]() 次回からは完成した建築をご案内。 KS |