![]() 横浜で見た黄金町バザール2021の最終回です。 バザールは終わってしまいましたが、特に面白かった作品に関して。 前回は2019年に行ったのですが、残念ながらその時に比べ質・量共に下回っていました。 そんな中で特筆すべきはこれ。 この人のアトリエは中が見えないんで通り過ぎるところでしたよ。 「入口」って書いてはあるけど、不気味ですよね。 ![]() 中に入ると壁3面に絵が掛けられており、その回りはグチャグチャ有機的に縁取りされていました。 なかなかに暑苦しい僕好みの描画です。 ![]() 暫くすると部屋が暗くなってショー(?)が始まりました。(だから中が見えないようになってたんですね。) その暑苦しい絵に光が当たると、描いてあるものが動き出すのです。 絵は勿論動いていないのですが、その絵に動画を映写するとその相乗効果で活き活きとした映像が生まれます。 よく聞き取れない日本語台詞付の音楽も流れます。 残念ながら、両側の絵はプロジェクターからの距離が近すぎて動画を映写できなかったそうです。 ![]() 「でも、これってどこかで見たことあるぞ!」 思い起こすとヨコハマトリエンナーレ2017での記憶でした。(ココをクリック) 作家の人が壁の隙間から出てきたので聞いてみたら、やっぱり同じ作者だそうで、トリエンナーレの時の作品は美術館に売れたそうです。 善き事かな。 向かいの高架下の建物にも落書がありましたが、これも絶対同じ人ですね。 ノリに乗っているのでしょうか。 ![]() ところで、作家の人と色々話していたら「作品のキャラクターのお面も作ったよ」という事だったので、一緒に行った人が被ってみたら・・・ 何かこれコワいですよ。 (因みにこれ、最初の写真の後ろ姿ね。) ![]() KS |
![]() 渋谷のディーゼル・アート・ギャラリーでCOIN PARKING DELIVERYの「DIMENSION MEDIA」を見ました。 と言っても何のことか分かりませんよね。 画廊の係員の人に聞いたところ、COIN PARKING DELIVERYという20代の日本人の作家の展覧会なのだそうです。 バンクシーの向こうを張ってなのか真似なのか、性別も素性も不明という事(設定?)だそうです。 係員に「あなたがこの作家だろう」と問い詰めたら困っていましたが・・・ 「会場設営の時に会っているので私じゃない」そうです。 この画廊はよく来るのですが、会場を二部屋に分けての展示は初めてでした。 最初の部屋は青暗くなっていて意表を突かれます。 いっぱい並んでいるのやら、バカでかいのやら、これってペッツのつもりかな。 ペッツ、PEZ、みんな知ってますよね。 ![]() ふたつ目の部屋は、最初の部屋が凝っていただけに残り物感があり、イマイチでした。 ここには額に入った普通の絵画が掛けられていました。 作風は、古めのアメリカン・コミックの現代風アレンジのよう。 基本的に手描きで、CGっぽい作風からして意外な感じも。 ![]() 全般的な印象として、オリジナリティーに欠けているような・・・。 説明文を読んでも、何が何やら・・・意味不明。 まあ、普通に作品を作っているんだったら、覆面の設定なんかやめて顔を出して正々堂々と勝負しませう。 バンクシーみたいに不法に落書きをして顔を出せないのではないでしょうから。 KS |
![]() 馬車道にあるbANK ART KAIKOで「Tanker Project-Prologue : Road to documenta15」という展覧会を見ました。 ![]() このもじゃもじゃ緑のしげった船は何?? と思ったのがきっかけで見に行きました。 要するに、これはグリーンを載せた小さな地球(GAIA!!)で、アートとアーティストを載せてどこにでも行く移動美術館のようです。 なるほどねぇ、どこにでも行くし、いつでもアートや癒しのグリーンが満載されているユートピアなのかも・・! 「軋轢を乗り越えるアートエネルギーをのせ、仮想と現実の海を自在に航海するプロジェクト」なのだそうです。 ![]() 旅・移動はこのタンカープロジェクトの基調となるテーマなので、こういうもっと身近にある旅も作品となっています。 クッションを山積みにしたリヤカーを自転車が曳きます。 のどかな旅だといいですね。 ![]() このおでん屋さんの屋台のようなものは何?? この一輪車は、建築現場で使われるネコとよばれるものなのですが、どうやら移動テーブルのようです。 四方にぱたぱた折りたためる板に脚を付けると、どこでも好きなところで休憩ができます。(たぶん) 一杯飲むもよし、焼き鳥を食べるもよし。 中央のネコにそういう道具や食材を載せて、いざ出発! ![]() このタンカープロジェクトは今回がキックオフだそうで、まだまだ続くそうです。 楽しみですね!! SS |
![]() 東京都現代美術館でクリスチャン・マークレーの「トランスレーティング[翻訳する]」という展覧会を見ました。 「アートと音楽の交差点から作品を発表し、革新的な活動を続けてきたクリスチャン・マークレーの国内初の大規模な展覧会を開催します。」という触れ込みだったので、期待していた催しでした。 実際に見ての感想は、「漫画とポップスが大好きなおっさんの悪戯書きが・・・案外受けてしまった。」という感じでしょうか。 センスは悪くないので、見て損はないですが・・・ 「これが新しいゲージュツだ」と崇めるようなものではないかと。 (あくまで個人の感想です、なんてね。) でも、気に入った作品(?)もありました。 レコードを食べてるビデオとか・・・ ![]() 暗い部屋全体に飛び跳ねる、目の回るような映像とか・・・ ![]() 映画と音楽のブツ切りのコラージュとか・・・ ![]() CDジャケットなんかを使ったくだらないいたずらとか・・・ ![]() 作品の中には、自分もやってみそうな親近感が沸くものもありました。 逆に言えば、美術館が大上段に構えてアカデミックに展示しているのがばかばかしく思えました。 本来はもっとアンダーグラウンドで小汚いレコード屋やバーなんかでの展示が似合ってるんじゃないでしょうか。 結論的には、馬鹿げたいたずらの面白おかしいショーだと思えば・・・結構楽しめる展覧会なのでした。 値段が高すぎるけどね。 KS |
![]() 恵比寿の東京都写真美術館で恵比寿映像祭「スペクタクル後」を見てきました。 (タイトルの「スペクタクル後」は意味不明???) 毎年、内容が豊富な割に展示は無料というのが気に入っています。 今年は何故か3階の展示だけ有料(500円なんですけどね)でした。 そう言われると見たくなるのでお金を払いましたが、有料エリアで気に入ったのは次の作品だけ。 ![]() 無料の部分だけ見れば良かった! さて、その無料エリア。 次の作品は色彩の美しいアニメでしたが、内容は結構残酷。 是非小さなお子さんと一緒に見てみましょう。 アニメの主人公が写真のようなでっかいハリボテになっていました。 ![]() 次は3Dメガネで見るのですが、立体感の効果はイマイチ。 緻密に作られた割に、面白みや分かりやすさが足りない冴えない作品でした。 ![]() 次は果物なんかの恰好をした人たちの音楽演奏の映像です。 奇妙なのですが牧歌的な楽しさがありました。 ![]() ・・・と展示を見てきましたが、例年に比べると全般的にパワーダウン、作品数も減っているように思いました。 コロナのせいなのか、企画自体が衰えてきているのか。 街ぐるみでやっていくのには賛成なので、そういう意味では頑張って欲しいところです。 続く。 KS |