秋は色々あって、他の記事に押されて間が空いてしまいました。
久々にガイア・アソシエイツで設計したMT邸改修工事の続きです。 (過去のMT邸の記事は、ここをクリック。) さて、今回は、解体が終わり大工工事開始です。 この計画では間取り変更が無いので、解体と言っても、カーペットやクロスを剥がすだけでした。 ![]() これは、子供部屋の床工事の写真です。 既存のカーペットを剥がし、床鳴りを無くすために下地を調整し、新しいフローリングを貼っていきます。 ![]() こちらは天井です。 既存は虫食い模様(吸音するためにそのような模様になっています)の化粧ボードでしたが、どうしても事務所っぽい印象なのでクロスに変更することにしました。 写真は、凹凸のある化粧ボードに直接クロスは貼れないので、化粧ボードの上に下地の合板を貼っているところです。 この上のクロスを貼ります。 (天井の話なので、上下の表現が何となく変ですが・・・) 既存の化粧ボードを剥がして下地を作り直し、クロスを貼っても良いのですが、この方が金額がかかりません。 天井自体の修理が必要な場合や天井高を上げたい場合以外はこの方法で良いと思います。 但し、廻縁やカーテンボックスとの関係(納まり)をチェックしておく必要があります。 次回も大工工事ですが、建具関係の工事(窓・扉)に移ります。 KS |
ガイア・アソシエイツで設計したMT邸改修工事の続きです。
(過去のMT邸の記事は、ここをクリック。) ![]() 大工工事が続いています。 この写真の窓、これは何でしょう。 写真手前が子供部屋、奥(白い天井の部分)が主寝室です。 前回(MT邸6)の下の写真の左の壁を良く見ると、この窓をあける部分にテープが貼ってあります。 主寝室は、南側に子供部屋があるので昼間も暗いのです。 今回、このように主寝室と子供部屋との境の壁に窓を開け、子供部屋の窓から間接的に南の光が北側の主寝室にも届くようにしました。 窓にはプライバシー確保のために曇りガラスをいれます。 高い位置に窓を付けたのは、これもプライバシー確保のためと、北側の部屋の奥の方まで光を入れるためです。 建築主から、こういうことをして効果はあるだろうか、と相談され、柱や筋交の無い部分の壁を探して窓にした次第です。 部屋に光を入れるには、高い位置で幅広い窓が有効です。 ![]() こちらの写真は、大工さんが既存扉の不具合を直しているところです。 扉は使う回数も多いので、長年のうちに調子も悪くなります。 特に引戸はガタがきやすいですね。 こういうチャンスにしっかりと調整してもらいましょう。 扉を開ける時の長年のストレスが、案外すぐに直ってしまうものです。 この後、直した扉に塗装屋さんが色を塗っていきます。 KS |
ガイア・アソシエイツで設計したMT邸改修工事の続きです。
(過去のMT邸の記事は、ここをクリック。) ![]() さて、大工工事が終わり、塗装工事が始まりました。 写真は、問題の扉などを塗っているところです。 クラシカルなデザインの扉も思いがけない色に塗るとポップで良い雰囲気になります。 元はこげ茶です。(あたりまえだと退屈ですね。) 左の引戸は、扉の縁だけ塗装し、扉自体は塗装と同色のクロスを貼りました。 既存の扉は、扉ごとに仕上げの違いがあってばらばらな印象でした。 改修する時も扉の仕上材は違いますが同じイメージになるように色を統一したのです。 以前にも書きましたが、窓枠、扉、巾木、廻縁などはないがしろになりがちですが、部屋のイメージを抜本的に変えたいのであれば、とても重要な要素なのです。 KS |
ガイア・アソシエイツで設計したMT邸改修工事の続きです。
(過去のMT邸の記事は、ここをクリック。) ![]() 前回に続き、塗装工事です。 こげ茶色だった子供部屋の壁を塗っているところです。 塗装屋さんには「素人が塗ったように多少塗りむらがあっても良いですよ」と言ったのですが、プロなのでわざと下手な風にするのは難しいようでした。 (商業系の仕事をしている塗装屋さんには、年数が経って使い込んだ感じ、風化した感じなどに塗る専門の人もいますが。) 何れにせよ、とても綺麗に塗れました。 ところで、ペンキを正確に希望の色にして欲しい場合、日本塗料工業会が出している「塗料用標準色」という色見本帳から選ぶと良いです。 色が番号化されていて、日本中で通用します。 (今回のように私達のような設計者がいる場合は、設計者に提案してもらうことが多いと思います。) そして色を指定するだけではなく、艶(ツヤ)の具合も指定しましょう。 艶も、出来上がりの印象に大きくかかわってくるからです。 全艶から艶消しまで段階的に対応してくれます。 特に改修の場合、デザインにもよりますが、3分艶か半艶消しぐらいの艶の具合を指定すると良いでしょう。 艶があると、どうしても下地の不陸(平滑でないこと)が目立ち、あまり結果が良くありません。 この写真では艶があるように見えますが、乾くと艶がなくなります。 また、改修の場合、濃い色の上から薄い色を塗ろうとすると、下の色がなかなか消えなくて苦労する場合があります。 今回もそうでした。 前もって建設会社の人と現地を見ながら打ち合わせておくと良いでしょう。 木目が透けて見えている塗装は、基本的にそれより薄い色にはできません。 薄くしたい場合は、木目が透けて見えない塗つぶしの塗装となります。(今回もこれです。) さて、塗装が終れば、壁・天井にクロスを貼って照明器具などを取り付けて工事は終ります。 次回からは完成したものを、改修前・改修後で比較しながら見ていきましょう。 KS |
![]() ![]() ガイア・アソシエイツで設計したMT邸改修工事の続きです。 (過去のMT邸の記事は、ここをクリック。) 前回まで工事の様子をお伝えしました。 前回の状態にクロスを貼って、照明器具、ロールスクリーンなどを取り付けて完成です。 ここからは改修前と改修後の比較をしていきます。 上の写真が改修前、下が改修後です。 最初は子供部屋です。 子供部屋は2つあり、こちらは独立した個室です。 この部屋はもともと日当たりは良く、眺めも悪くはないのですが、床のカーペットがだいぶんくたびれてきているのと、建具(ドア)がベージュのポリ合板なのがちょっといまいちな感じでした。 ところで、このポリ合板、ついこの前までは、「ポリ合板には上から塗装できない」というのが常識でした。 しかし、今はなんと塗れるようになったんですね。 シーラーがよくなったおかげ?!なのでしょうか。 それでもちろん、このドアもLDKと同様のグリーンに塗りました。 机の奥の壁も同色のクロスにしたので、すっきりとした女の子らしい部屋になりました。 床も白のフローリングにしたので、とても明るくなったでしょう? 照明器具もコードペンダントはやめて、ライティングダクトにスポットライト、そう、これもLDKと同じですね。 これだけでも、天井がすっきりして、アクセント・カラーの黄色が映えるようになりました。 窓のレースとドレープのカーテンもやめて、ロールスクリーンに替えました。 これも部屋をすっきり見せるポイントです。 さて、次回はもう一つの子供部屋です。 こっちとどう違うか、お楽しみに! SS |