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AFTERGLOW 10
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ヨコハマトリエンナーレの最終回、プロット48会場の続きです。

だだっ広いスペースに乱雑に展示(?)してあるコーナーがありました。
よく見れば、これ知ってるぞ。
「黄金町バザール2019」で、古民家を使って学祭のノリで展示をしていたのと同じだと思います。
エレナ・ノックス君だったでしょうか。
前回は狭いところにゴチャゴチャでグチャグチャなカオスが良かったのですが、今回は会場が広いのが逆にあだになって魅力半減。
展示面積を見誤ったのか、明らかに展示物が足りず、閑散とした雰囲気でした。
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黄金町での展示で見覚えのあるもの(流用?)も多々ありました。
同じものを展示しても、空間によってパワーが失われる事があるんですね。

次の写真のヌードも前回見ました。
顔が前総理大臣なのが面白かったのですが、今回は誰だか分からないようになっていました。
ゲージュツに「暗い圧力」でもかかったのかな?
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便所に行ったらブースはこんな。
施設の本当の便所ですが、使っちゃまずいんでしょうねえ。
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隣りのブースを開けたらそっちもこんな。
作家が欲求不満か何かを発散させているなら、こちらもクソを撒き散らかしたくなりますね。
(別にならないか。)
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・・・という事で、ヨコハマトリエンナーレはこれで終わり。

最初に書いた通り、(芸術的価値は分かりませんが)ラディカルな作品は減っているので、驚きやワクワク感が確実に減りました。
全体的に何かチマチマ説明的で優等生的な・・・。(言うのは簡単、でも言わなくちゃ良くならないし。)
社会性を持った作品でも、解説を読まなきゃ分からないものはゲージュツとしてダメですね。

良かった点は、最近のトリエンナーレで増えてきた「映画のように映像を見るだけの作品」がそれ程目立たなかった事でしょうか。
狭い暗い部屋で座って映像を見るようなものが多いと、人の動きがなくなって展覧会場の活気もなくなります。
映像作品って長い割に自己満足的でつまらないものが多いでしたしね。
映像をやるなら、他のタイプの作品やインスタレーションと組み合わせたりして複合的に工夫するのが良いでしょう。
(実際そういうのも今までにありました。)

欧米だけじゃなく色々な国の作家の作品が多いのは良い事でしょう。
風味が違うので、新たな刺激を受けます。
新食感ですね。

次回も多分行く事になるので、初心に返って「いったいなんだこれ!」というようなカウンター・カルチャー的芸術祭を期待しています。

KS

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[2020/09/25 08:30] | アート | page top
THE ADDAMS FAMILY
アダムス・ファミリー全集
今回は皆さんご存知「アダムス・ファミリー」です。
もうすぐアニメ版映画が公開らしいですね。

もし知ないようでしたら・・・
・・・一言で言えば、イラストにあるような怪物(?)一家のホラー・コメディーです。
僕の好きな映画監督ヒッチコック君やティム・バートン君にも影響を与えたと言われていますが、多分その通りでしょう。

皆さん、映画や昔のテレビ・ドラマでご存知かもしれませんが、オリジナルはチャールズ・アダムス君によるひとコマ漫画(カートゥーン)です。
1930年代からアメリカの雑誌「ザ・ニューヨーカー」に長きに渡り掲載されていたそうです。
けれど最初はタイトルも登場人物の名前もありませんでした。
テレビ・ドラマ化された時に初めて「アダムス・ファミリー」と名付けられたそうです。
(それって単に作者の苗字だけど。)

そしてそれらのひとコマ漫画に簡単な解説を付けた画集が、上の「アダムス・ファミリー全集」なのです。
「全集」と言う大層な書名ですが、勿論全作品が掲載されている訳ではないですし、何とたった一冊の普通の単行本です。
まさかこれってジョークのつもりですかね?
とは言え、内容は充実していて入門書としても最適なので、一家に一冊の必需品と言えるでしょう。

登場するのは、邪悪で発想が結構残酷な家族です。
何故かお互いの仲は良いようですけどね。
次のひとコマは有名なシーンで、家族総出で「煮えたぎる油」か何かを、クリスマスの聖歌隊にお見舞いしようとしているところです。
案外親切心のある人達のようです。
煮えたぎる油
・・・これでどんなものかは大体イメージできた事と思います。

さて、1991年、これが初めて映画になりました。
ご存知「アダムス・ファミリー」です。
原作のひとコマ漫画のエピソードもあちこちに散りばめられてあります。
上の「煮えたぎる油」の漫画のシーンは映画のオープニングに出てきます。
監督はバリー・ソネンフェルド君で、原作への敬意もあって悪くはないですが、少し毒が足りません。
ティム・バートン君が撮っていれば・・・
・・・それ程変わらなかったりして・・・。
アダムス・ファミリー
映画は、役者のちょいと漫画っぽすぎる演技が気になりますが、全体としては結構好みです。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でブラウン博士だったクリストファー・ロイド君は相変わらずやり過ぎで鼻につきますが。
配役は全般的に原作のイメージに合っていて良いのですが、娘のウェンズデーだけキャラクターが違うように思いました。
でも、原作漫画の気弱そうな娘よりも映画のゴスで冷徹な方が家族にはマッチしていて・・・
こっちの方が良いかも。
話は一応筋がありますが、結末のまとめ方があまりにご都合主義で、一瞬訳が分からなくなりましたよ。

映画はヒットしたので、ご多分に漏れず続編「アダムス・ファミリー2」もできましたが、ご多分に漏れず退屈な出来でした。
映画の「2」で面白かったのは「ターミネーター」ぐらいでしょうか。

KS

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[2020/09/21 11:29] | | page top
AFTERGLOW 9
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ヨコハマトリエンナーレ、プロット48会場の続きです。

こちらは一見すると星座のようですが、違います。
グリッドの描いてある黒い壁に、白い粉の入った袋をぶつけてその跡を残すという作品です。
落ちた袋が下に積み重なって、白玉砂利のように見えたのですが、そうではありませんでした。
ぱっと見には割と綺麗な作品です。
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こちらは巨大タマゴ?!
タマゴの表面の黒い点は、実はうすべったい植木鉢のようなもので、一応植物がちゃんと植わっています。
うしろにちょろんとしっぽのようなものが付いてかわいい印象です。
なのですが、こういうものはやはり中が覗けるか中に入れるものであってほしいですね。
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次はラヒマ・ガンボさんの作品。
「生きるためのレッスン」と題した映像作品です。
臨場感を出すためでしょうか、植物が生い茂った雰囲気の中で映像が流されていきます。
ナイジェリアの都市でボコ・ハラムに襲われてきた少女たちが、状況が落ち着いてから徐々に学校に戻ってきて、ともに学び共に生きる姿を描いています。
少女たちのブルカが赤いチェックの布でかわいいですね。
でも、恐怖と危険な思い出はなかなか消えず、互いに生活しながら傷を癒していく毎日のようです。
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こちらは一番最初の写真と同じ作者です。
ブルーの布ベッドカバーの下に散らばるのは、白いヒトデ、それにもつれ合う男性(最初はヒトデとカニかと思いました。)
ネコ(最初の写真)はかわいいのですが、ゲイの世界にはわたしはもうひとつ疎いので、???です。
好きな人が見たら、うんうんこれはいけると思うでしょうか。
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最後のこれ。
「もうじきパフォーマンスが始まりますからいかがですか?」の呼び声に誘われて、待つこと10数分。
やっと始まったと思ったら・・・。
なんとこれは、グランドピアノの中にパックの水を入れて置いてあるのです。
ピアノの弦の上に直接水の重しを載せている訳なので、当然「ガビン!」という変な音になります。
このパック入りの水の中には、音に反応して発光するプランクトンが入っているそうで、ピアノが自動演奏を始めると、それに反応して、光ります。
真っ暗な中、ビーンとかベンッとか、音が流れると、パックの水が光るのです。
でもねぇ!ベンッ、ぼわー、ビーン、ぼわーとほんのかすかに光るプランクトンを15分も見せられてはたまりません。
自動演奏といっても、音楽ではなく単に音なので、こんなものなら5分で十分。
真っ暗な中でいつなるか分からない音を待って、じーと見ていると、なんだか気分悪くなってきましたよ。
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続く。

SS

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[2020/09/18 08:06] | アート | page top
AFTERGLOW 8
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ヨコハマトリエンナーレの続きです。
最後に新高島のプロット48という所で作品を見ました。

ここもヨコハマトリエンナーレの会場のひとつでチケット代に含まれています。
今までのトリエンナーレは会場があちこちに分散していて無料バスで回るのも楽しかったのですが、(今回の日本郵船歴史博物館の展示のように)イマイチなものが混じっていたのも確かでした。
初めての所なので、道すがら悪い予感がしたのですが、思いの他充実していました。

まずはエントランス入ったところにあった展示です。
暑い中を歩いてきたので、涼しい作品でほっとしました。
水槽の中にはぷくぷく泡の出るサンゴのようなものがありますが、これは生き物では無いそうです。
いかにも生命誕生の原点である泡ぶくのようなのですが、ちがうんだって。
後ろの映像も同様で、ぱっと見には海の中の微生物ふうですが、無生物状態なんですって。
生命の無い所でも、生命活動によく似た無生命活動というのがあるらしい。
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壁に掛けてある絵は、あれ?エル・グレコ?
元はそうなのですが、これは模写、つまり偽物です。
なんでもこの作品の作者のお父さんは、エル・グレコの模写を生業とする人だったそうで、壁一面のエル・グレコはお父さんの思い出の作品なのだそうです。
その絵と追憶とそれらを取り巻く事情が緑の壁に文字で描かれているようです。
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次は食虫植物っぽい花とそこに出入りするトンボのような昆虫のふれあい(?)を映像にしています。
画面左側にある透明ビニールの袋は梱包材の残りではありませんよ。
なんと椅子の代わりのクッションなのです。
ここに座って映像を見てくださいという訳なのですが、なんともはやかけ心地が悪い。
後ろにつんのめったり、横にずれたり、ちょうどいい場所にお尻を下ろすのに苦労しました。
でも、映像と透明のクッションの組み合わせは、なかなかマッチしていました。
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こちらはまた異国情緒たっぷりの作品です。
こういう馴染みない国の作品を見る事ができるのも、横浜トリエンナーレの魅力のひとつでしょうか。
作者は女性だろうなーと思ったら、やっぱり女性でした。
なんとなくですが、民族衣装に包まれた女性たちが、何かを訴えたいまなざしでこちらを見ています。
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次も同じ作者、ファラー・アル・カシミさんの作品の一部で、上の写真と同じ流れにあります。
民族の神話にヒントえた作品が多いそうですが、この一見長閑に見える村にも、オリジナルのストーリーが込められているのでしょう。
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続く。

SS

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[2020/09/14 10:29] | アート | page top
AFTERGLOW 7
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ヨコハマトリエンナーレの続きです。
横浜美術館を出て、中華街で食事をして、馬車道の日本郵船歴史博物館に行ってみました。

ここにもヨコハマトリエンナーレの展示品があるのです。
入場料はヨコハマトリエンナーレのチケット代に含まれていますが、常設展示も見る事ができます。

この博物館は歴史的な建物のようで、船の模型がいっぱい展示してありました。
興味のある人には良さそうですが、来客はほとんどいませんでした。
コロナのせいで手袋まで配られて、「おまえ、過剰反応じゃないの。」って感じのところ。
このクソ暑い中手袋なんて・・・はめないですぐ捨てましたけどね。
(妻は「家事に使える!」としまい込んでいました。)
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肝心のトリエンナーレの展示は、常設展示の一番奥にありました。
作品はまるで「部屋の隅に片付けられたテーブルのグチャグチャになった透明ビニールのテーブルカバー」といった風情で、何とも最悪。
照明も薄暗く、どれがトリアンナーレの展示か分からない人もいるのでは。
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一応、テーブルの上の透明なのが展示品。
テーブルの上に飾ったのも良くなかったんじゃないかな。
それとも、テーブルも作品?
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という事で、船のおもちゃが好きじゃなければ、ここに来る必要はないでしょう。

ところで、いつもヨコハマトリエンナーレの主要会場だったBankART Studio NYKが今回使われていなくて不思議でした。
そこは古い日本郵船倉庫を複合的アートスペースに改修したもので、倉庫ならではの巨大空間と独特な外観(?)が素敵でした。
作品と巨大空間とがマッチすると、横浜美術館での展示よりもはるかに魅力的でした。
検索すると、どうも横浜市と建物所有者の日本郵船との賃貸契約の更新がうまくいかなかったようです。(詳細はココをクリック)
BANKART STUDIO NYK
企業には、儲けだけじゃなくて文化的な社会的責任もあると言われています。
使われなくなった古い建物をその長所を活かしながら継続的に活用していた好例だったので、本当に残念な事です。
また、どこにでもある退屈な店舗と事務所の複合建築にでもなるんでしょうか。
古い建物は一度壊したら終わりなんですけどね。
日本郵船倉庫(旧BankART Studio NYK)は、今はどうなってるか知りませんが、嘘くさい疑似様式の日本郵船歴史博物館よりも残して欲しい建物です。

続く。

KS

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[2020/09/10 12:56] | アート | page top
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